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真の友と歩め、共にある道は力となる


目次

📜 引用原文

第一四章 憎しみ 一三
「もしもつねに正しくこの世を歩んで行くときに、
明敏な同伴者を得ることができたならば、
あらゆる危険困難に打ち克って、
こころ喜び、念いをおちつけて、かれとともに歩め。」
— 『ダンマパダ』


🔍 逐語訳

もしも自分が常に正しい道を歩もうとしているときに、
明晰で理解ある同志(同伴者)を得ることができたなら、
その者とともに、心を喜ばせ、思いを穏やかに保ちつつ、
あらゆる困難を乗り越えながら、共に歩み続けよ。


🧩 用語解説

  • 正しく歩む:仏教における正道(八正道)を歩むこと。倫理的・精神的な成長の道。
  • 明敏な同伴者:知性と洞察を持ち、自分を導き、支えてくれる仲間・同志・友。
  • 危険困難に打ち克って:人生における試練や誘惑、困難な状況の比喩。
  • こころ喜び、念いをおちつけて:精神的な充足と集中。喜びと安定がもたらされること。

🧾 全体の現代語訳(まとめ)

もし、あなたが正しい道を生きようとする中で、
知恵ある友人や同志に出会うことができたなら、
心から喜び、思いを安らかに保ちながら、
どんな困難にも共に立ち向かい、その人と道を共に進みなさい。


🧠 解釈と現代的意義

この句は、「独りで歩むよりも、正しい仲間と共に歩むことの力」を説いています。
現代社会では「自立」や「孤高」が美徳とされがちですが、
仏教は「善き友(善知識)」の存在を重んじます。

なぜなら、正しい道を歩むことは孤独な営みであり、
欲望や誘惑、怨みや不安との戦いには、理解者の支えが必要だからです。

ここで語られるのは、「数」ではなく「質」。
一人でいい。本物の同伴者がいるなら、道は確かに前へ進むのです。


💼 ビジネスにおける解釈と適用

観点実務での活用例
メンターシップ良き先輩・メンターの存在は、方向性のブレを正し、内面の安定と成長をもたらす。
チームビルディング能力だけでなく、価値観やビジョンを共有できるチームメイトがいることが、困難を乗り越える力となる。
リーダーの役割「ともに歩む」リーダーは、導くだけでなく、自らも学び合う関係性を築くべき。
人材採用の視点技能だけでなく「志を共にできるかどうか」が、持続的な組織運営のカギとなる。

🧭 心得まとめ

「道は険しくとも、真の友がいればそれは祝福である」
「正しく生きたいと願うなら、共に歩める者を選べ」

この句は、道のりの困難さではなく、
誰とその道を歩くかが幸福と成長を左右することを教えています。

孤独な道に光を差すのは、
ともに真理を求め、誠実に歩む一人の同伴者です。
――その出会いがあるなら、どうか大切に、心を静めて歩みなさい。

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