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揺るがぬ心が、真の自由をもたらす


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■引用原文(日本語訳)

知性が確立し、迷妄なく、ブラフマンを知り、ブラフマンに止まる人は、
好ましいものを得ても喜ばず、好ましくないものを得ても嫌悪しない。
(第5章 第20節)


■逐語訳

知性が安定し、迷いがなく、
ブラフマンを知ってそれに一体となった人は、
好ましいものに出会っても歓喜せず、
好ましくないものに出会っても嫌悪しない。


■用語解説

  • 知性(ブッディ):内省し、真理を理解する認識力。
  • 確立する:揺らがず、安定して働いている状態。
  • 迷妄(モーハ):無明・無知による混乱した状態。
  • ブラフマン:万物の根源。永遠で平等、真理そのもの。
  • 止まる(スティタ):精神がブラフマンと一体となって定着していること。
  • 好ましい/好ましくないもの:利益・成功・称賛 vs. 損失・失敗・非難など、世俗的な評価。

■全体の現代語訳(まとめ)

知性が確立し、迷いがなくなり、真理であるブラフマンを悟ってそれに一体となった人は、
たとえ望ましい出来事に遭遇しても喜びに浮かれず、望ましくない出来事に遭っても嫌悪せず、心は揺らがない。


■解釈と現代的意義

この節は、「真理を悟った者は、外部の出来事に感情を左右されない」と説いています。
現代では、成果・損得・評価などによって人の感情が揺れ動きがちですが、
それらに囚われず、内なる安定を保てる人こそが、真に自由であり強いのです。

物事の本質を理解している人は、「好悪」「得失」の二元性を超え、
自らの価値軸と一致した行動を取ることができます。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用のポイント
意思決定成功や失敗に感情を揺らされず、本質的な判断を保てるリーダーが求められる。
評価・報酬称賛に酔わず、批判に怯えず、安定したパフォーマンスを維持できる人材となる。
組織マネジメント外部環境の変化に動揺せず、冷静な戦略的対応を継続できる。
パーソナルマネジメント自分の成果や評価に一喜一憂せず、長期視点で自己成長を目指す姿勢を築く。

■心得まとめ

「喜びにも、嫌悪にも、染まらない知性」
どんな結果に直面しても、感情に振り回されず、
静かに本質を見つめ、変化に動じない人こそ、
ビジネスと人生の両面で強く、しなやかに生きる力を持つ。
バガヴァッド・ギーターは教える――真理を知る者の心は、動じることがないと。

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