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信仰を携える者は、誰にも奪えぬ宝を持つ


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📖 引用原文(日本語訳)

一一
信仰心の深い人は、人生の旅路のを手に入れる。
それは盗賊も奪うことのできない福徳である。
盗賊が奪い去るのを防ぐ
功徳をともなう修行者らは、人々に愛される
修行者らが来たのを見ては、賢い人々は歓び迎える


📝 逐語訳

  • **信仰を深く持つ者(シュラッダー・ヴァーン)は、
    人生の旅(サンサール)において不可欠な
    糧(サット・ダナ)**を得る。
  • その福徳は、盗賊(ローバ・ムーラの者)がいかに狙おうと奪うことはできない
  • それゆえに、**心の盗賊(欲望・無知・貪り)**から自らを守る盾ともなる。
  • **功徳を備えた修行者(タパスヴィ)**は、その生き方そのものが人々に感銘を与え、愛される。
  • 彼らが訪れると、賢明な人々(プラジュニャー)は、
    それを吉祥とみなして心から歓迎する(アヌモーダナ)

🧩 用語解説

  • 信仰心の深い人(シュラッダー・ヴァーン)
    真理や徳、師への深い信頼を抱き、揺らがない信仰を持つ者。
  • 糧(旅路の食)
    肉体的な糧ではなく、精神的・霊的な力・導き・安心のこと。
  • 盗賊
    物理的な意味だけでなく、欲・怒り・無知・慢心など、魂を奪うものの象徴。
  • 功徳(プンニャ)
    善き行為・無私の実践を通して得られる霊的成果。輪廻における前向きなエネルギー。
  • 修行者(タパスヴィ)
    行動・思考・心身の浄化に努める人。ヨーガや内省により魂を高める存在。
  • 歓迎する(プラーティサンダー/アヌモーダナ)
    その人の存在を喜び、尊敬の心で迎える行為。賢者の証。

💡 全体の現代語訳(まとめ)

信仰を持つ者は、人生の中で本当に必要な「内なる糧」を手に入れる。
それはお金や名誉ではなく、誰にも奪えない「精神的な豊かさ」である。
善き行いを重ねる修行者は、人々に自然と慕われ、
彼らの訪れを、真に賢い者たちは心からの歓びとして迎える。


🔍 解釈と現代的意義

この節は、信仰をもつことで得られる「見えない資産」の価値を教えています。
それは他人が奪うことも、経済が揺らぐこともない、揺るがぬ内的財産です。

そして、信仰をもって生き、善を積む修行者(実践者)は、
言葉ではなく存在そのもので周囲を癒し、敬意を集める。
「在り方」こそが評価されるという、ギーターの核心がここにあります。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
見えない資産=信用・人格実績や肩書ではなく、「どう生きてきたか」が人間的信頼の基盤となり、あらゆる環境で通用する。
逆境での支えとしての信念経済的・組織的に困難な状況でも、信じる軸がある人は迷わずに行動できる。
善行と影響力積極的な貢献や支援は、周囲に好循環をもたらし、無言のリーダーシップを発揮する。
歓迎される存在になるには能力よりも「人格・信頼・謙虚な姿勢」が、人から自然に歓迎される条件である。

✨ 心得まとめ

「信じて歩む者の手には、誰にも奪えぬ糧がある」
それは金銭でも名声でもない。
行く先々で人々に敬われる人は、
内に信仰と善行という最上の財を抱いている。
バガヴァッド・ギーターは教える——
「奪われないものを持つ者こそ、真に豊かな者である」

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