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欲を断ち切る者に、真の安らぎが訪れる


目次

📖 引用原文(日本語訳)

一三*
もしもひとがこれらの悪徳、飽かざる思いを絶ち
ターラ樹の尖端のように根だやしにしたならば
その人は昼も夜も心のやすらぎを得る


📝 逐語訳

  • 人がもし、
    **悪徳(ドゥルグナ)**や
    **飽きることなき欲望(アサントゥシャ)**を、
    ターラ樹の尖端のように(根本から徹底的に)絶ち切るならば、
  • その人は、
    昼も夜も(アハル・ニシャム)
    真の**心の平安(シャーンティ)**を得るだろう。

🧩 用語解説

  • 悪徳(ドゥルグナ)
    嫉妬・怒り・貪欲・傲慢・怠惰など、心を汚し人生を迷わせる習性。
  • 飽かざる思い(アサントゥシャ・チッタ)
    満たされてもなお求め続ける欲。比較・執着・際限なき追求。
  • ターラ樹の尖端(比喩)
    非常に鋭利で逃れられない先端を意味する。「一切の余地を残さずに根絶すること」の象徴。
  • 根だやし(ムーラ・ウチャェーダ)
    表面的に断つのではなく、心の奥底にある欲や執着を根こそぎ断つこと。
  • 心の安らぎ(シャーンティ)
    不安・不満・混乱から解放された、深い静寂と満足の状態。

💡 全体の現代語訳(まとめ)

もし人が、心の中の悪しき習慣や、
満たされない欲望を徹底的に断ち切るならば、
その人は昼も夜も、常に安らぎのうちに生きることができる。
欲望を断つことは、平安への鍵である。


🔍 解釈と現代的意義

この節は、**「心の苦しみの根本原因は、断ちがたい欲にある」**という真理を突いています。

  • 他人との比較から生まれる不満
  • もっと欲しいという執着
  • 終わりなき追求への疲弊

これらは現代でもなお、心を乱す主要因です。
ギーターは、それを根こそぎ断ち切る覚悟と鍛錬こそが、
昼夜を問わぬ心の平安につながると説いています。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
健全な目標設定と節度成果を追うことと、欲望に支配されることは別。健全な範囲での達成意欲が必要。
比較癖の解消他人の昇進・売上・成功と自分を比べ続けることは、心の疲弊と判断力の低下を招く。
「足るを知る」経営判断拡大・成長を盲目的に追い続けず、「本当に必要なこと」に集中する戦略眼を養う。
心の余裕が創造性を生む欲望に追われる状態ではなく、静かな心でこそ創造力や直感が最大化される。

✨ 心得まとめ

「飽くなき欲望を絶て。そこにこそ真の安らぎがある」
表面的に断ったつもりでも、
根が残っていれば、欲はまた芽吹く。
心の根底から欲を見つめ、断ち切る覚悟を持つ人だけが、
昼も夜も静かな平安を生きる。
バガヴァッド・ギーターは告げる——
「心の敵は、外にはなく、内にある」


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