真の経営学とは

企業は国民経済の一部として存在し、国民経済はさらに世界経済の一部として成り立っている。それらの変化は企業にとって極めて重大な影響を及ぼす。客観的な状況の変化に対応できなければ、企業は破綻を余儀なくされるのは避けられない。

客観的な情勢の変化に対応するためには、企業は自らの構造を変革する必要がある。なぜなら、情勢の変化そのものが常に構造的な変化を伴うものだからだ。

いつ、どのような変革を行うべきかを判断することが最も重要であり、この意思決定こそが経営者の本質的な職務である。

このように、経営とは企業の「外部」に対応するものであり、決してその「内部」だけに目を向けるものではない。

真の経営学とは、経済的価値の創造を中心に据え、「客観情勢は常に変化し、その変化に対応できない企業は淘汰される」という認識を基盤とするものであるべきだ。つまり、経営構造の変革論（静的な構造論ではない）と、それを実現するための意思決定論を核とする学問であるべきだ、というのが私の主張である。

この観点に立つと、経営者の役割は言うまでもなく再定義される。そして、伝統的な組織論や管理論も、純粋な専門技法を除けば、その基本的な考え方が根本的に変わらざるを得ない。

以上が、私の経営学に対する基本的な考え方である。そして、この考え方が具体的にどのようなものかについて、私自身の乏しい体験をもとに解明を試みたいという、大それた意図こそが、この小論を世に問う私の真意である。

真の経営学とは何か？変革を導く意思決定の力

企業は、国民経済、さらには世界経済の一環として存在し、その大きな流れや変化に敏感でなければ生き残れません。企業を取り巻く客観的な環境は、常に変化し続け、経済的な波や構造的な変化が絶え間なく押し寄せます。これに対応できない企業はやがて破綻してしまうのです。

真の経営学とは、変化する外部環境に応じて、企業自体も構造的に変革しなければならないという認識に基づいています。これは単なる内部管理の方法論ではなく、企業が存続し、成長するための柔軟で力強い意思決定論です。経営者は絶え間なく変化する外部環境を分析し、どのタイミングでどのような変革が必要なのかを見極める役割を担っています。このように、経営の本質は内部管理にあるのではなく、「外部」に対応することにあります。

つまり、真の経営学とは、経済的価値を創造し続けるための「経営構造変革論」と、それを支える意思決定の在り方を中心に据えるべきものです。この観点に立つことで、従来の組織論や管理論といったスタティックな考え方は一変し、企業を未来へと導くダイナミックな戦略が求められるのです。