目次
◆第4章 第41節による心得
●原文引用
〔行為の〕ヨーガにより行為を放擲*し、知識により疑惑を断ち、自己を制御した人を、諸行為は束縛しない。
(第4章 第41節)
●逐語訳(一文ずつ訳す)
- 「〔行為の〕ヨーガにより行為を放擲し」
→ 行為のヨーガ(カルマ・ヨーガ)の実践により、行為への執着を手放し、 - 「知識により疑惑を断ち」
→ 真理の知識によって、心にある迷いや疑いを断ち切り、 - 「自己を制御した人を」
→ 感情や欲望を自己統御できる者に対しては、 - 「諸行為は束縛しない」
→ どのような行為であっても、その人を縛ることはない。
●用語解説
- 行為のヨーガ(カルマ・ヨーガ):執着なく行為を行うヨーガの道。結果を求めずに義務を果たす態度。
- 放擲(ほうてき):手放すこと、投げ捨てること。
- 疑惑を断つ:理智により迷いや疑念を取り除くこと。
- 自己を制御した人:自らの欲望や衝動を理性により抑える人。
- 束縛:行為によって生まれるカルマにより再生の輪廻に縛られること。
●全体の現代語訳(まとめ)
行為のヨーガによって行為への執着を手放し、知識により疑いを断ち、自己をしっかりと制御した人は、もはや行為によって縛られることはない。
●解釈と現代的意義
この節は、「真理の理解」「行為への執着を捨てる」「自己制御する」という三つの実践が、自由(解脱)への道であることを示しています。現代的に言えば、「冷静な知性・主体的な行動・感情の安定」の三位一体こそが、行動の自由と幸福をもたらす鍵だということです。
●ビジネスにおける解釈と適用
視点 | 解釈・応用 |
---|---|
行為への執着放棄 | 結果や評価への過剰な執着を手放すことで、柔軟に挑戦できる。 |
知識による意思決定 | 疑念ではなく、知識と洞察によって判断することで行動に迷いがなくなる。 |
自己統制 | 衝動に動かされず、感情や欲望をコントロールできる人が信頼される。 |
束縛からの自由 | 行為に縛られず、責任ある自由な働き方が可能になる。 |
●ビジネス用の心得タイトル
「知・放・制 ― 真の自由を得る三つの鍵」
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