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信じて歩む者は、行為に縛られず自由となる


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📜 引用原文(日本語訳)

「信仰を抱き、不満なく、常に私の教説に従う人々は、
行為から解放される。」
(『バガヴァッド・ギーター』第3章 第31節)


🔍 逐語訳

「信仰(śraddhā)をもって、
不平を抱かず(anūyāyinaḥ)、
常に私の教え(matam)に従って行動する人々は、
カルマ(行為)から自由になる。」


🧩 用語解説

  • 信仰(Śraddhā):理屈を超えた信頼。精神的教えや師に対する深い確信。
  • 不満なく(Anūyāyinaḥ):「あれこれと疑わず、文句を言わずに」という意味。謙虚に受け入れる心。
  • 私の教説(Matam):ここではクリシュナ=神の語る「カルマ・ヨーガ(無私の行為)」の教え。
  • 行為から解放(Karma-mukta):行為の束縛、すなわち「結果への執着」や「因果のくびき」からの自由。

🗣 全体の現代語訳(まとめ)

信仰心をもって、文句や疑いを抱かず、
一貫してクリシュナの教え(=カルマ・ヨーガ、献身的行為)を実践する人々は、
行為の結果に縛られなくなり、自由な境地に至る
彼らの行動はすでに“私がする”という執着から離れており、
自然の法則の中で、透明で清らかな働きをなすことになる。


💡 解釈と現代的意義

この節は、行為の自由(自由意志)とは、「何でも好きにすること」ではなく、
「自我や疑いから解放された信頼の中で行動すること」である
と説いています。

信仰とは、神や師だけでなく、
自分の進む道・理念・責任・役割を信じ抜く強さとも言えるでしょう。
それがあれば、迷い・不満・動揺から自由になり、
行為は“自由な行為”となり、苦しみの因果からも解放されるのです。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
理念への忠実さが精神を自由にする自社のミッション・ビジョンに信頼を置き、愚痴や不安を手放して実践に集中することで、ストレスなく働ける。
信頼に基づくリーダーシップ指導者が揺るぎない信念と一貫性を持っていれば、部下も不安なく従い、行動が滑らかになる。
方針への納得と自発性常に不満を抱えながら行う仕事より、全体の方針に納得し、信頼して取り組む行為のほうが生産的かつ持続的である。
行為の浄化結果や評価を超えて「正しいと信じること」を行動の原点とすると、内的自由と集中力が増す。

🧠 心得まとめ

「信じる心は、行為を束縛から解き放つ」

理屈や成果よりも、
心から信じる理念に従って、
不平なく、まっすぐに行動する者――
その人の行為は、もはや執着を超え、
自由で、力強く、清らかなものとなる。


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