目次
■引用原文(日本語訳)
彼らは常に私を讃美し、
強固な信念をもって努力し、
信愛によって私を礼拝し、
常に私に専心して、私を念想する。
(『バガヴァッド・ギーター』第9章 第14節)
■逐語訳(一文ずつ訳す)
- 彼ら(偉大なる人々)は、
- 常に私(バガヴァーン)を讃美し、
- 揺るがぬ信念(ドリダ・ヴラター)をもって努力を続け、
- 信愛(バクティ)によって私を礼拝し、
- 常に私に心を集中させ(専心し)、
- 私のことを思い続ける(念想する)。
■用語解説
- 讃美(キールティヤンティ):神の徳や働きを言葉・行動・心で称えること。
- 強固な信念(ドリダ・ヴラター):断固たる意志と揺るぎない覚悟。精神的ブレのなさ。
- 努力(ヤタンタハ):真摯で継続的な実践。目標に向けてたゆまず励む姿勢。
- 信愛(バクティ):神や真理への深い信頼と愛。理性と感情を超えた霊的な結びつき。
- 専心(ナマスヤンタシュ・チャ):心の方向を一点に定め、他に逸らさない集中状態。
- 念想(ダヤンタハ):神を常に想い、心に保持すること。瞑想・思慕・記憶の合一。
■全体の現代語訳(まとめ)
真に偉大な人々は、常に神(バガヴァーン)を讃美し、
強い意志と信念を持って努力を重ね、
愛と信仰を込めて神を礼拝し、
心のすべてを神に集中させて、
ひたすら神を想い続ける――このようにして真理に生きている。
■解釈と現代的意義
この節は、精神的に成熟した人物の「在り方」を具体的に描いています。
彼らは信仰を口先だけでなく、意志・行動・感情・集中力のすべてを使って表現する。
このような「一心不乱」「内外一致」の姿勢こそ、現代人にも必要な集中力・情熱・一貫性といえるでしょう。
信じるものに向かって、揺らがずに努力し続けることが、力となり、成果を生む道なのです。
■ビジネスにおける解釈と適用
観点 | 適用例 |
---|---|
一貫性のある行動 | 理念や目標を定め、それを常に思い、行動・言動すべてがぶれない人が信頼を得る。 |
強い信念と努力 | 困難があっても、自ら信じる価値を基盤に地道に努力を続ける姿勢が、成果と尊敬を導く。 |
感謝と称賛の文化 | 組織内でも互いを称賛し、感謝する文化が、信頼と団結を生む。 |
心の集中 | ひとつの目的に集中し、他に気を散らさず行動できる人は、結果を出しやすい。 |
■心得まとめ
「信じるものに、全身全霊で向き合え」
信仰とは、ただ思うことではなく、
行動・言葉・心のすべてを一致させて向き合うこと。
そのように生きる者は、真理から力を受け取り、
揺らぐことなく、継続する力を得る。
ビジネスにおいても、信念と集中、そして敬意を持つ姿勢が、長く続く成功を築く礎となる。
コメント