目次
■引用原文(日本語訳)
このように常に専心し、罪障を離れたヨーギンは、
容易に、ブラフマンとの結合という窮極の幸福を得る。
―『バガヴァッド・ギーター』第6章 第28節
■逐語訳(一文ずつ)
- このように常に専心し、
- 罪や穢れから離れたヨーギン(修行者)は、
- 容易に、
- ブラフマンとの結合(合一)という、
- 究極の幸福を得る。
■用語解説
- 常に専心(サンタタム・ユクタハ):不断の集中。絶えず心を一つにして修行を続ける状態。
- 罪障を離れた(ヴィジタカラマシャハ):不正や穢れを離れた清浄な心。
- ヨーギン(修行者):ヨーガに励み、内面を制御し、真理に向かって歩む人。
- ブラフマンとの結合(ブラフマサムスパルシャム):宇宙の根本原理であるブラフマンと心身が一体となる体験。
- 窮極の幸福(スッカム・アクシャヤム):永遠に失われることのない、変化しない最高の幸福。
■全体の現代語訳(まとめ)
このように、常に心を集中してヨーガを実践し、
罪や穢れから離れた修行者は、
たやすく、ブラフマンとの結合という
究極の幸福に至る。
■解釈と現代的意義
この節は、「継続的な専心」と「内なる清浄」が、
深遠な幸せと結びつくことを教えています。
その幸福とは、外界の刺激や一時的な成功とは違い、
永遠に変わらぬ内的な充足感です。
また、「容易に」という表現は、
継続の力が困難を乗り越え、
自然と高みに導くという真理を示しています。
■ビジネスにおける解釈と適用
観点 | 解釈と応用例 |
---|---|
専心の力 | 一つの価値観や使命に専心し続けることで、事業や仕事において深い成果や信頼を得られる。 |
継続は力なり | 挫折や困難を越えるには、派手さよりも「地道な継続と内なる誠実さ」が鍵となる。 |
クリーンなビジネス | 不正や損得勘定を離れたビジネス姿勢は、最終的に「信頼」「満足」「長期的利益」として還ってくる。 |
組織文化の形成 | 継続的に理念に基づいた行動をすることが、企業の精神的中核(=ブラフマン)と結びつく。 |
■心得まとめ
「続ける者に、道は開ける」
常に心を集中し、清らかに努力を重ねる人には、
自ずと最高の成果と深い充足がもたらされる。
真の成功とは、静かに続けた者に与えられる「内なる結合」である。
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