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ひたむきな想いが、最高の真理を引き寄せる


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■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「アルジュナよ、それは最高のプルシャである。しかしそれは、ひたむきな信愛によって得られる。万物はその中にあり、この全世界はそれによって遍く満たされている。」
――『バガヴァッド・ギーター』第8章 第22節


■逐語訳

アルジュナよ、
その存在は「至高のプルシャ(最高存在)」である。
だが、それは「ひたむきな信愛(バクティ)」によってのみ得られる。
すべてのものはその中に存在し、
この全世界は、その存在によって満たされている。


■用語解説

  • 至高のプルシャ(パラム・プルシャ):宇宙の根本原理であり、絶対的な存在。人格を持ちつつ、万物の本質でもある。
  • 信愛(バクティ):条件をつけない、深く純粋な愛。神へのひたむきな想いと帰依。
  • 万物はその中にあり:すべての存在が至高の存在によって支えられているという哲学的主張。
  • 遍く満たされている:宇宙の隅々にまで、神の存在は行き渡っていることを示す。

■全体の現代語訳(まとめ)

宇宙の本質である至高の存在(プルシャ)は、理屈や技術では手に入らない。
それに達する道は、ただ一つ――信愛(バクティ)。
心からひたむきに思いを注ぐことで、人は神と一体になる。
その神は、あらゆるものの内におり、あらゆる存在に満ちている。


■解釈と現代的意義

この節は、真理や悟りに至るには「愛=バクティ」が欠かせないという、ギーターの核心を語っています。
知識(ジュニャーナ)や行為(カルマ)を超えて、「ただ敬い、想い、愛する」姿勢こそが、最も確実な到達手段なのです。

現代においても、すべてを頭で理解しようとするより、信じて心から尽くす姿勢が、人間関係にも、仕事にも、深い力をもたらします。
「心を尽くす」という一見非合理な行為が、実はすべてを貫通する本質なのです。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
リーダーシップ理屈や管理だけでは人は動かない。「心からの信頼」と「ひたむきな思い」がチームを動かす。
顧客との関係数字やデータ以上に、「想っているか」が伝わる。真摯なサービスは信頼を呼び、信頼は永続性を生む。
ビジョンとの一体感理念やミッションへの共感と信念を持って働くことで、仕事は「業務」から「祈り」に変わる。

■心得まとめ

「最も深い真理は、心を尽くすことで開かれる」

知識や技術も必要だが、
それだけでは届かない場所がある。
心から信じ、尽くし、想い続ける――
それが、最高の存在とつながる道である。
ビジネスにおいても、心を尽くす人こそが、見えない価値を動かしていく。

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