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形ではなく、心を尽くせ ― 礼の本質は誠にあり

礼とは、ただの形式や見た目の美しさではない。
本当に大切なのは、そこに込められた「誠実な心」である。
儀式は豪華であるよりも、むしろ質素であっても誠意が伝わるものでなければならない。
特に喪儀においては、見た目を整えるより、心からの悲しみや敬意を示すことの方がはるかに重い。

「礼(れい)は其(そ)の奢(おご)らんよりは寧(むし)ろ倹(けん)なれ。喪(そう)は其の易(やす)わんよりは寧ろ戚(いた)め」

見た目の派手さは心を偽るが、誠のこもった倹しさは、人の胸を打つ。礼の本とは、真心にほかならない。


※注:

  • 「林放(りんほう)」…孔子の弟子の一人で、礼についての質問者。
  • 「礼」…儀式や礼儀作法。ここでは広く人のふるまい全般にわたる。
  • 「喪」…葬儀や弔い。
  • 「奢」…派手で贅沢なこと。
  • 「倹」…質素であること。
  • 「易」…形式的・軽んじた振る舞い。
  • 「戚」…深く悲しむこと。哀悼の情。
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