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清き道は、すべて不死の海へと注がれる


目次

📖 原文(第十五章 一五)

ガンジス河の水が集まり流れて、汚れを離れて海に向うように、
善く行なった人(=仏)の説きたもうたこの道も、
不死*の獲得に向って流れる。


🧩 用語解説と逐語訳

  • ガンジス河:インドの聖なる河。ここでは、あらゆる流れが一つの大海(=真理)へ注ぐことの象徴。
  • 汚れを離れて:不純物(=煩悩・執着・無明)を離れ、清らかさを保つ流れ。
  • 善く行なった人(仏):自己を律し、智慧と慈悲をもって道を完成させた者、釈尊。
  • 説きたもうたこの道:八正道や中道など、仏陀が示した実践の道。
  • 不死(アマタ/涅槃):生死の苦しみを超越した境地。永遠の安らぎ、輪廻からの解放。

✨ 全体の現代語訳(まとめ)

ガンジス河の水が、清らかな流れとして一筋に海へと向かうように、
釈尊が説かれた道もまた、迷いを離れた清らかな心の流れとなり、
生と死を超えた不死の境地(涅槃)へと向かって導いていくのである。


🔍 解釈と現代的意義

この節は、仏陀の教えの清らかさと方向性、そして究極の到達点について語っています。

人生にはさまざまな流れがあります。
欲望・不安・執着の濁流もあれば、慈しみや智慧に導かれる清らかな流れもあります。
仏陀の示した道は、その数ある流れの中で、まっすぐに、静かに、そして確実に「解放」へ向かう流れです。

この譬喩(ガンジス河→大海)は、「自らの行いがやがて大いなる目的へ合流する」ことへの安心と励ましを示します。
私たちが地道に、清らかに歩む限り、その道はやがて**「生と死の束縛を越える地点」へと至る**のです。


💼 ビジネスにおける解釈と応用

観点適用例
長期ビジョンの確信善き行いを積み重ねる日々の仕事や実践が、やがて大きな成果・変化に結びつくことを信じて行動できる。
組織の価値観整流各部門・個人の努力が、共通の理念(例:社会貢献、顧客幸福)に流れ込むように設計された文化づくり。
地道な努力の尊重結果がすぐに見えなくても、清らかな意志と倫理に基づく働きは確実に成果を蓄積していくという信念。
変化の中での安定感多様な変化の中でも、「この道を歩むことが本質に通じている」と確信できるとき、人はぶれずに進める。

📝 心得まとめ

「善き流れは、大いなる安らぎに注がれる」

仏陀の教えは、いわば清流のように、静かにしかし確実に、
私たちを**生と死の超越=不死(涅槃)**という大海へと導いていきます。
日々の実践がたとえささやかでも、
清らかに、まっすぐに流れていれば、それは必ず真理と安らぎに至るのです。


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