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真理を見たとき、妄執は消え、道が現れる


目次

📖 原文

第一二章 道一
明らかな知慧によって四つの尊い真理を見るときに、この人は迷える生存の妄執を破り摧く道を明らかに知る。


🧩 逐語訳と用語解説

  • 明らかな知慧(般若/明智):物事の本質を深く見抜く叡智。煩悩に覆われない、澄みきった直観。
  • 四つの尊い真理(四諦)
    1. 苦諦:人生には苦しみがあるという事実。
    2. 集諦:その苦しみには原因がある(欲望・無知)。
    3. 滅諦:苦しみは滅することができる。
    4. 道諦:苦を滅するための道(八正道)。
  • 迷える生存(輪廻・サンサーラ):無明と煩悩によって繰り返される生死の流転。
  • 妄執(煩悩・執着):誤った考えや欲望に基づいて現実を歪める心の在り方。
  • 破り摧く(はりくだく):根源から取り除くこと。断ち切ること。
  • 道を明らかに知る:正しい生き方(八正道)に確信を得ること。

✨ 全体の現代語訳(まとめ)

本当の知恵を持つ者は、人生に苦があるという事実と、それに対する原因・解決策・実践の道を明確に見抜く。そのとき、人はもはや惑わされることなく、生存の妄執=苦しみの根本にある執着を砕き、真の道、すなわち解放への実践的な歩みを見出す。


🔍 解釈と現代的意義

この一節は、人生の苦しみを真正面から見つめ、そこに真理を見出すとき、私たちは初めて本当の自由と安らぎの道に向かえるということを教えてくれます。避けようとするほどに苦しみは深まり、向き合うことで初めて「道」が開かれる。この気づきは、瞑想や哲学に限らず、現代に生きる私たちの実生活にも通じる普遍的な真理です。


💼 ビジネスにおける解釈と応用

観点適用例
問題解決表面的な対症療法ではなく、課題の本質(原因)に気づき、正しいステップ(プロセス)で解決を図る
リーダーシップ部下や組織の混乱・苦悩を直視し、その背後にある構造的問題を見抜いて「道」を示す
自己改革苦しみから逃げるのではなく、「なぜそう感じるか」に目を向け、変化の糸口をつかむ
長期的ビジョン一時的な成功ではなく、永続的な発展・心の安定に通じる道を歩む指針となる

📝 心得まとめ

「苦しみの中にこそ、智慧の光が差す」

四諦という根源的な真理を知る者は、何事にも惑わされない。現代社会の忙しさや競争の中でも、本質を見抜く心さえあれば、道は常に自分の足元から始まっている。


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