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すべての汚れを捨てて、まことの自己に立ち返れ


目次

📜引用文(第七章 第四)


身体による悪い行ないを捨て、ことばによる悪い行ないを捨て、心による悪い行ないを捨て、
そのほか汚れのつきまとうことを捨てて、


🔍逐語訳

  • 身体による悪い行ないを捨て:暴力・盗み・不貞など、身を用いた害ある行為をやめる。
  • ことばによる悪い行ないを捨て:嘘・中傷・陰口・無意味なおしゃべりなどをやめる。
  • 心による悪い行ないを捨て:怒り・憎しみ・妬み・貪欲・慢心などの悪心を手放す。
  • そのほか汚れのつきまとうことを捨てて:上記以外にも心身を汚す欲望・執着・誤った見解・惰性など、あらゆる不浄を手放す。

🧩用語解説

  • 汚れ(煩悩・垢):仏教で心を覆い、本性(仏性)を曇らせる原因となるもの。貪・瞋・痴(とん・じん・ち)が三毒と呼ばれる根源的な汚れ。
  • 「捨てる」行為:ここでの「捨てる」は物理的な放棄ではなく、内面的な執着や反応を断つ修行的意味合いを持つ。
  • 包括的修行:三業(身・口・意)を整えるだけでなく、さらなる微細な汚染(慢心、疑念、邪見など)までを捨て去ることを含む。

🧘‍♂️全体現代語訳(まとめ)

この教えは、身体・言葉・心という三つの行い(業)における悪しき習慣をすべて捨てた上で、それでもなお残る心の奥底の「汚れ」まで取り除きなさいと説く。自己の浄化と解放のためには、明らかな悪だけでなく、気づきにくい微細な執着や誤解にも目を向け、手放すことが求められる。


📖解釈と現代的意義

現代の生活では、明確な「悪」よりも、目に見えにくい「小さな汚れ」――焦り、慢心、自己正当化、固定観念、疲れからくる惰性など――が私たちの心と行動を曇らせていきます。

この節は、「捨てるべきは行動だけではない。心の奥にある無自覚な重荷もまた、捨てなければならない」と示しています。つまり、外側の清潔さと内側の清らかさの両方が整ってこそ、本当の自由と智慧が現れるのです。


💼ビジネスにおける応用

視点適用例
セルフチェック日常的に「自分は今、何にとらわれているか?」を内省し、小さな執着を手放す習慣を持つ。
組織の浄化目に見える不正だけでなく、無言の慣習・忖度・不明瞭な責任体制など、組織の「曇り」にも目を向ける。
リーダーシップ自らの利得・権威・立場へのこだわりを減らすことで、透明性のある導きが可能になる。
価値判断の軸他人や社会に合わせるだけでなく、「これは本当に清らかな選択か?」を自分に問う倫理観を育む。

🧭心得まとめ(座右の銘風)

「手放すほどに、真の自分が現れる」
身・口・心の行いを清めることに加え、
目に見えぬ心の垢までも、丁寧に手放してゆこう。
本当の自由とは、持つことではなく、捨てることによって得られるのだから。


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