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真理を学び、実践する者こそ、苦しみを超える


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■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「あなたは不満がない。そこであなたに、この最高の秘密を説こう。理論知と実践知とを。それを知れば、あなたが不幸から解脱できるような。」
(『バガヴァッド・ギーター』第9章 第1節)


■逐語訳(一文ずつ訳す)

  • 聖なる主は言った:
  • 「あなたは嫉妬や不満を持たない(信頼に足る)者である。
  • だからこそ、私はあなたに、最も深遠な秘密を明かそう。
  • それは、理論としての知識(ジュニャーナ)と、実践としての知恵(ヴィジュニャーナ)とからなる。
  • それを知れば、あなたはすべての苦しみや不幸から解放されるであろう。」

■用語解説

  • 不満がない(アスーヤ):ねたみ・不平・僻みのない状態。師の教えを素直に受け止められる純粋な心。
  • 最高の秘密(グヒャタマム):深遠な霊的真理。知識と実践によって明かされる、解脱の核心。
  • 理論知(ジュニャーナ):真理を理解する理性や論理の知識。
  • 実践知(ヴィジュニャーナ):知識を実生活で活かし、体験を通して得た智慧。
  • 解脱(モークシャ):苦しみ・迷い・生死の輪廻からの完全な自由。

■全体の現代語訳(まとめ)

クリシュナは、アルジュナの純粋な心を認めた上で、「最も奥深い真理」を伝えると宣言する。それは単なる理屈ではなく、実践を通じて理解し、体得できる智慧であり、それを知れば人は不幸や苦しみから解き放たれるのだと語る。


■解釈と現代的意義

この節は、「知る」ことと「行う」ことの両方がそろってこそ、人は本質的に救われるという真理を示しています。どれだけ知識があっても、それを実生活に生かさなければ意味がない。そして、真理に対して素直であることが、智慧への入り口なのです。ビジネスでも人生でも、純粋な動機と誠実な行動が道を開きます。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
知識と実践の両立本を読んだり研修を受けたりするだけで満足せず、現場での実行を通じて初めて成果に結びつけるべきである。
素直な姿勢指導やフィードバックを素直に受け入れる姿勢が、成長と成功への鍵となる。
不幸からの解放苦境にあっても、学びと実践を続けることで状況を変える力が自分の中にあると気づく。

■心得まとめ

「学び、行い、心を開けば、苦しみは去る」

ただ理屈を知るだけでなく、行動によってその真理を体験するとき、人は真に不幸から抜け出せる。
素直な心と実践的な知恵こそが、変化と解放の鍵である。ギーターは、知識だけではなく「行動する知恵」の大切さを私たちに教えている。


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