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私利より公益、自己より祖先と民
― 聖王・禹に学ぶ、徹底した無私の統治 孔子は、伝説の聖王・**禹(う)**の統治姿勢を、「間然(かんぜん)する無し」――非の打ちどころがないと最大限に称賛しました。 禹はこういう人でした: 自分の食事は質素にしながらも、先祖や神への供物には心を尽... -
国を治めるのは制度ではなく、人である
― よき人材を得ることこそ、統治の要 孔子は、古代の偉大な統治の成功例を挙げ、人材の力の大きさを説いた。 舜(しゅん)は五人の賢臣を得て、天下をうまく治めた。周の武王(ぶおう)は、「私には天下を安んじることのできる十人の忠臣がいる」と語った... -
偉大な統治は、自然の理(ことわり)に従うことから始まる
― 天に則ることで、徳が世を照らし、文化が栄える 孔子は、古代伝説の聖王・**堯(ぎょう)**の治世について、最大級の賛辞を贈っている。 「大なるかな、堯の君たるや」――その徳は天の如く広く高く、偉大である。 堯は、自らの考えではなく、**「天=自然... -
真の偉大さは、声高には語られない
― 治めながらも、関与していないように見える深い力 孔子は、古代中国の理想の君主である**舜(しゅん)と禹(う)**を称え、その統治のあり方を「巍巍(ぎぎ)たるもの」――壮大で高貴なものと評した。 彼らは天下を治めながらも、自らを前に出さず、あた... -
学びは、決して満ちることのない道
― 油断した瞬間に、学びは手のひらからすり抜ける 孔子は、自らの学問への姿勢についてこう語った。 「私は日々、まるで学びがまだ足りていないかのように努めている。それほど努力していても、なお、学びを失ってしまうのではと恐れているのだ。」 この言... -
誠実さを欠いた人間は救いようがない
― 気位や才能よりも、大切なのはまごころ 孔子は、人の性質と徳の関係について、厳しい言葉で断じた。 気位だけが高く、正直さに欠ける者、無知でありながら、まじめさや努力の姿勢を持たない者、能力がなくてもよいのに、誠実さすらない者―― こうした人々... -
真によい音楽は、終わりまで心に響く
― 美しい余韻が、聴く者の魂を潤す 孔子は、音楽の本質的な美しさと感動の深さについて語った。 魯国(ろこく)の名高い音楽師・摯(し)の奏でる「関雎(かんしょ)」は、初めから整って美しいが、終盤の調べ(乱)になると、さらに感動が増し、その音は... -
責任なき口出しは、慎むべき
― その立場にいない者は、政(まつりごと)を語るべからず 孔子は、組織や社会における**「立場と発言の節度」**を説いた。 自分がその役職・地位にいないのであれば、その職責に関わる判断や方針について口出ししてはならない。 たとえ知識や経験があった... -
正しき道を信じ、命をかけて貫く
― 道があるかないかで、自らの在り方を決めよ 孔子は、学びを深く信じ、その学びから得た**「道(みち)」=人生の正しき指針**を貫く姿勢を語った。 信念をもって学びに励み、得た道を命をかけて守る覚悟を持つべきである。混乱しようとする国には入らず... -
学ぶことを優先する心は、何より尊い
― 焦って仕事を求めず、学びを深める姿勢が人をつくる 孔子は、「まだ道半ばであっても、学びに徹する人物は希少である」と語った。 三年学んでも、なお「もっと学びたい」と願い、収入や職を求めようとしない――そんな人はなかなか得がたい存在であり、ま...