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もっと積極的に仁の道に進もう
—— 命を奪うものに怯え、命を守るものに背を向けてはならない 孔子は、人間にとって本当に必要なものとは何かを問いかけるように語りました。 「水や火は、人が生きるうえでなくてはならないものだ。だが、“仁”は人として生きるうえで、それ以上に欠かせな... -
小さな事ができなくても悔やむことはない
—— 器の大きさにふさわしい役割がある 孔子は、人の能力や適性についてこう語りました。 「君子は細かな仕事が苦手なことがあっても、大きな仕事は任せるに足る人物である。一方で、小人は大きな仕事は任せられないが、細かな仕事には使うことができる」と... -
人の上に立つ者は知慮に優れているだけではいけない
—— 知・仁・威・礼が揃って、はじめて本当の統治ができる 孔子は、リーダーに必要な徳とその段階性について、明確な構造で語りました。 「知(ち)恵があっても、仁(じん)でそれを守れなければ、たとえ地位を得ても、いずれ失うことになる。知があり、仁... -
学問ができるようになれば、食(職)は向こうからやってくる
—— 君子の関心は「どう生きるか」であり、「どう食うか」ではない 孔子は、学ぶ目的と人生の優先順位についてこう語りました。 「君子が熱心に求めるのは“道”であって、“食”ではない。たとえ農業に精を出しても、飢える時は飢える。しかし学問に励めば、俸... -
先達や他人に学んで進歩する
—— 独りで考えるより、学ぶことの方がはるかに力になる 孔子は、自らの体験をもとに「学びの本質」についてこう語りました。 「私はかつて、一日中食事もとらず、一晩中眠らずに思索にふけったことがある。だが、まったく得るものがなかった。やはり、人か... -
本当の過ちとは過ちを改めないこと
—— 誤ることより、改めないことが問題だ 孔子は、人間の過ちに対する根本的な姿勢について、次のように述べました。 「過ちを犯したとしても、それを改めれば過ちとはいえない。だが、過ちに気づきながら改めない――それこそが本当の“過ち”である」。 人間... -
道(道徳)は自分次第である
—— 道が人を育てるのではなく、人が道を広める 孔子は、「道(=人としての正しいあり方、道徳)」の本質についてこう語った。 「道とは、自然に広がっていくものではなく、それを広め、高めるのは人の力である。道が人を導いてくれるのではなく、人が道を... -
自分で必ず確かめる
—— 評判に流されず、真実を見極めよ 孔子は、世間の評判に左右されず、自らの目で物事の本質を見極める大切さを説いた。 「多くの人がある人を悪く言っていても、自分で調べて確かめなければならない。多くの人がある人をほめていても、それもやはり自分で... -
小さなことをがまんできなければ、大きな目的は達成できない
—— 真の成就は、徳と忍耐から生まれる 孔子は、大きな志を成し遂げるために必要な姿勢について、こう語った。 「口先ばかりが巧みな人間は、やがて徳を失っていく。そして、小さなことをがまんできない人間には、大きな計画を成功させることはできない」。... -
よい風習は残していきたい
—— 正直さと親切心が、文化をつくる 孔子は、昔のよき習慣が失われていくことを惜しみながら、こう語った。 「私の若い頃、史官(しかん)は記録の際に、わからない部分は空白にしておき、後で確認できるようにしていた。また、馬を持っている者は、自分の...