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執着して終えた者は、執着の中に還る
■引用原文(日本語訳) 「激質の増大した時に死ねば、行為に執着する人々の間に生まれる。暗質の増大した時に死ねば、愚昧な者の胎に生まれる。」(第14章 第15節) ■逐語訳 激質(ラジャス)が支配している状態で死んだ者は、行為への執着を持つ者たちの... -
清らかな生を貫いた者は、死をも超えて澄んだ世界へ至る
■引用原文(日本語訳) 「ところで、身体を持つ者(人間、個我)は、純質が増大した時に死ねば、最高〔の真理〕を知る人々の汚れなき世界に達する。」(第14章 第14節)*汚れなき世界=「光明の界」「善なる者たちの世界」「サットヴァ的存在が集う浄らか... -
停滞は、心の光を覆い、進む力を奪う
■引用原文(日本語訳) 「不明、無活動、怠慢、迷妄。これらは暗質が増大した時に生ずる。」(第14章 第13節) ■逐語訳 理解の曇り(無知)、行動しない状態(無活動)、やる気のなさ(怠慢)、思考の混乱や錯覚(迷妄)――これらはすべて、暗質(タマス)... -
過剰な動きは、心の渇きのあらわれである
■引用原文(日本語訳) 「貪欲、活動、諸行為の企て、躁状態、切望。これらは激質が増大した時に生ずる。」(第14章 第12節) ■逐語訳 貪欲(むさぼり)、せわしない活動、多くの企て、落ち着きのない興奮状態、そしてさまざまな欲望――これらは、激質(ラ... -
知の光が全身に満ちるとき、心は澄みきっている
■引用原文(日本語訳) 「この身体の、一切の門*において、知識という光明が生ずる時、純質が増大したと知るべきである。」(第14章 第11節)*一切の門:感覚器官(目・耳・鼻・舌・皮膚)および心・知性などを指す。 ■逐語訳 身体に備わるあらゆる感覚... -
心の中の主導権を、誰に握らせるかを選べ
■引用原文(日本語訳) 「激質と暗質を圧倒した時、純質が優勢となる。激質は純質と暗質を、暗質は純質と激質を〔それぞれ圧倒した時、優勢となる。〕」(第14章 第10節) ■逐語訳 純質(サットヴァ)は、激質(ラジャス)と暗質(タマス)を克服したとき... -
幸福・行為・怠慢――心を縛る三つの鎖を見極めよ
■引用原文(日本語訳) 「純質は幸福と結合させ、激質は行為と結合させる。一方、暗質は知識を覆って、怠慢と結合させる。」(第14章 第9節) ■逐語訳 純質(サットヴァ)は、幸福(至福)との結びつきによって個我を束縛する。激質(ラジャス)は、行為や... -
無知に支配されるな、自覚こそが自由への鍵
■引用原文(日本語訳) 「一方、暗質は無知から生じ、一切の主体を迷わすものであると知れ。それは、怠慢、怠惰、睡眠によって束縛する。」(第14章 第8節) ■逐語訳 そして暗質(タマス)は、無知から生じ、すべての存在(自己)を混乱させるものである。... -
情熱は前進させるが、執着すれば自らを縛る
■引用原文(日本語訳) 「激質は激情を本性とし、渇愛と執着とを生ずるものであると知れ。それは、行為との結合によって主体(個我)を束縛する。」(第14章 第7節) ■逐語訳 激質(ラジャス)は、情熱と活動を本性としており、欲望と執着を生む性質である... -
清らかさもまた、執着の種となる
■引用原文(日本語訳) 「そのうち、純質は、汚れないものであるから、輝き照らし、患いのないものである。それは、幸福との結合*と知識との結合によって束縛する。」(第14章 第6節)*結合(サンガ)=結びつき、執着、依存とも訳せる。 ■逐語訳 その三...