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快も不快も過ぎ去る――動じずに耐える心を養え
■原文(日本語訳) 第2章 第14節クリシュナは言った。「しかしクンティーの子よ、物質との接触は、寒暑、苦楽をもたらし、来たりては去り、無常である。それに耐えよ、アルジュナ。」 ■逐語訳 クンティーの子(カウンテーヤ):アルジュナの呼称。クリシュ... -
変わるのは身体、変わらぬのは魂
■原文(日本語訳) 第2章 第13節クリシュナは言った。「主体(個我*)はこの身体において、少年期、青年期、老年期を経る。そしてまた、他の身体を得る。賢者はここにおいて迷うことはない。」 *個我(じこが):ここでは「アートマン(真の自己・魂)」... -
存在は滅びない──過去・現在・未来を超えて
■原文(日本語訳) 第2章 第12節クリシュナは言った。「私は決して存在しなかったことはない。あなたも、ここにいる王たちも。また我々はすべて、これから先、存在しなくなることもない。」 ■逐語訳 私は決して存在しなかったことはない(ナ・トゥ・エヴァ... -
真の賢者は、嘆きに支配されない
■原文(日本語訳) 第2章 第11節聖バガヴァットは告げた。「あなたは、嘆くべきでない人々について嘆いている。しかも、理屈めいたことを語る。しかし賢者は、死者についても生者についても嘆かない。」 ■逐語訳 聖バガヴァットは告げた(シュリ・バガヴァ... -
静かに微笑み、真理を語れ
■原文(日本語訳) 第2章 第10節クリシュナは微笑して、両軍の間で沈みこむ彼に答えた。 ■逐語訳 クリシュナは微笑して(ハスン・イダー):アルジュナの苦悩と沈黙に対して、慈愛と智慧に満ちた微笑で応じる。 両軍の間で沈みこむ彼(タム・ウヴァーチャ... -
沈黙の中にこそ、真の教えは始まる
■原文(日本語訳) 第2章 第9節サンジャヤは語った。「勇士アルジュナはクリシュナにこのように告げ、『私は戦わない』と言ってから沈黙した。」 ■逐語訳 サンジャヤは語った(サンジャヤ・ウヴァーチャ):語り手であるサンジャヤが、再び状況を王(ドリ... -
心の苦しみは、外の栄光では癒せない
■原文(日本語訳) 第2章 第8節アルジュナは言った。「というのは、感官を涸らす私の悲しみを取り除けるものを知らないからだ。地上において並びない、繁栄する王国を得ても、神々の主権を得たとしても。」 ■逐語訳 というのは(ナ・ヒ・プラパシャーミ)... -
迷いを超える第一歩は、導きを求める勇気
■原文(日本語訳) 第2章 第7節アルジュナは言った。「悲哀のために本性をそこなわれ、義務に関して心迷い、私はあなたに問う。どちらがよいか、私にきっぱりと告げてくれ。私はあなたの弟子である。あなたに寄る辺を求める私を教え導いてくれ。」 ■逐語訳... -
勝ち負けに迷うとき、自分の使命に立ち返れ
■原文(日本語訳) 第2章 第6節アルジュナは言った。「そして、どちらがよいのかわからない。我々が勝つべきか、彼らが我々に勝つべきか。彼らを殺したら、我らは生きたいとは思わぬ。そのドリタラーシュトラの息子たちは、面前に立っている。」 ■逐語訳 ... -
義のない勝利は、毒を含んだ果実に過ぎない
■原文(日本語訳) 第2章 第5節アルジュナは言った。「まことに、威厳に満ちた師匠たちを殺さないで、この世で施しものを食べる方がよい。有益なことを望む師匠を殺せば、まさにこの世で、血にまみれた享楽を味わうことになろう。」 ■逐語訳 まことに(ア...