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怨みは、心に火を灯す薪である
引用原文(『ダンマパダ』第一章 第三偈) 「かれは、われを罵った。かれは、われを害した。かれは、われにうち勝った。かれは、われから強奪した。」という思いをいだく人には、怨みはついに息むことがない。――『ダンマパダ』 第一章 第三偈 逐語訳 「あ... -
善き心には、幸せが影のように寄り添う
引用原文(『ダンマパダ』第一章 第二偈) ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも清らかな心で話したり行なったりするならば、福楽はその人につき従う。影がそのからだから離れないように。――『ダンマパダ』 第一章 第二... -
心こそ、運命の車輪を導く手綱である
引用原文(『ダンマパダ』第一章 第一偈) ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも汚れた心で話したり行なったりするならば、苦しみはその人につき従う。車をひく牛の足跡に車輪がついて行くように。――『ダンマパダ』 第一... -
奉公に本望あり、志あれば人は道を成す
一、章句(原文・抄) 我等は親七十歳の子にて、塩売になりとも呉れ申すべしと申し候処…若年の時分より、奉公の至極は、主に諫言して国家を治むる事なり。下の方にぐどつき廻りては益に立たず。然れば家老になるが奉公の至極なり…かくの如く罷成り候。本意... -
老いて火のごとし、忠義は骨に徹す
一、章句(原文) 今にてもあれ、お家一大事の出来候時は進み出で、一人も先にはやるまじきものをと存じ候へば、いつにても落涙仕り候。今は何事も入らず、死人同然と思ひて万事捨て果て候へども、この一事は若年の時分より、骨髄に徹り思ひ込み候故なり。... -
老いを知る者は、真に己を知る
一、章句(原文) 老老毛は得方にするものと覚えたり。気力強き内は差引をして隠し果すれども、衰へたる時、本体の得方が出で、恥しきものなり。… 六十に及ぶ人の老老毛せぬはなし。せぬと思ふところが早や老毛なり。 二、現代語訳(逐語) 人は老いると、... -
化けて見せてこそ、人は真の姿を知る
一、章句(原文) 六十、七十まで奉公する人あるに、四十二にて出家致し、思へば短き在世にて候。…十四年安楽に暮し候事、不思議の仕合せなり。それにまた、我等を人と思ひて諸人の取持に合ひ候。我が心をよくよく顧み候へば、よくもばけ済ましたる事に候... -
主を想う心にこそ、真の忠義が宿る
一、章句(原文) 若年の時分より、一人被官は我等なりと思ひ込み候一念にて、仏神のお知らせかと存じ候。…差出でたる奉公仕りたる事もなく、何の徳もなく候へども、その時は兼て見はめの通り、我等一人にて御外聞は取り候と存じ候。大名の御死去に御供仕... -
志を貫く者は、自らを制する力を持つ
一、章句(原文) 七年不姪したるが、病気終に発らず、今迄存命仕り候。薬飲みたる事なし。また小煩ひなどは、気情にて押したくり候。今時の人、生付弱く候処に、姪事を過す故、皆若死をすると見えたり。たはけたる事なり。 二、現代語訳(逐語) 病気にな... -
若き志は声に出してこそ、真となる
一、章句(原文) お側長崎お仕組に、一とせ二番立に割付け、御帳出来候を見候に付て、役人へ申し候は、「陣立の時分、殿の御供仕らざる儀、拙者は罷成らず候。弓矢八幡、触状帳面に判仕らず候間、左様に心得申さるべく候。これは書物役仕る故にて候はんと...