MENU

我社の得意先はどうか?得意先管理のポイント

優れた得意先を持つことは、企業の業績向上に欠かせない重要な要素です。以下に、得意先管理における注意点や戦略をまとめます。

得意先管理のポイント

  1. 得意先の業績と傾向の把握
    得意先の業績は、絶対値だけでなく、3年以上の「傾向」を確認し、下降傾向には特に注意を払うべきです。株式上場企業ならば有価証券報告書や興信所の情報を活用し、業績の健全性をチェックします。得意先が利益を維持できているか、または低迷しているかを見極め、危険な兆候があれば早期に対策を考えます。
  2. 情報の収集と整理
    新聞、業界紙、雑誌、カタログ、社内報など、広範な情報源を用いて得意先に関する情報を収集し、定期的に見直します。情報はファイルやスクラップに整理し、セールスマンや現場からの報告も合わせて記録し、最新情報を維持します。
  3. トップ同士の定期的な面談
    社長自らが得意先を定期的に訪問し、業界動向や経営方針を含む高次元な情報交換を行うことが重要です。この定期的なコミュニケーションは人間関係を深め、信頼関係が築かれることで、危機的状況にも柔軟に対応できる体制が整います。
  4. 得意先ごとの方針決定とリスク管理
    得意先の業績や依存度、支払い条件を考慮して、得意先をABCのランクに分類し、それに応じた単価の基準を設定します。収益性の低い取引先には、値上げ交渉を行うか、リスク回避のために取引を縮小することも検討します。
  5. 売掛金の限度管理
    得意先に対する売掛金の限度を、無制限と制限付に分け、リスクの高い得意先には制限を設けて、月次で厳重にチェックします。こうすることで、不良債権のリスクを最小限に抑えます。

得意先に対する戦略的アプローチ

  • 高リスク取引先の早期対策
    不安定な得意先には、売上高への依存度が高い場合でも、早期の対策が必要です。依存度を段階的に減らし、新規顧客の開拓や既存顧客への注力度を高めることで、売上の減少リスクを分散します。
  • 収益性の高い得意先の育成
    収益性の高い優良顧客には、サービスや支援を強化し、長期的な関係を築きます。これにより、競合他社との差別化が進み、取引拡大が期待できます。
  • 優良顧客へのフォーカス
    将来性のある優良顧客には資源を重点的に配分し、特に依存度の低い得意先には、利益増のための重点育成を行います。成長の見込める得意先に対しては、サービスや支援を強化し、取引の維持・拡大を目指します。

得意先管理の重要性

得意先との取引では、利益を上げること以上に「損失を防ぐ」ことが重要です。常に適切な得意先を選び、リスクを適切に管理しつつ、将来の成長を支える優良な得意先を育成することで、企業の安定した成長と利益確保が可能になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次