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小さな所作にも、礼の心を宿す

── 些細なふるまいこそ、その人の本質をあらわす

孔子は、座るという日常的な動作一つにおいても、礼を欠くことはなかった。
たとえば、座席に着く際には必ず敷物を整え、位置がきちんとしていなければ決して座らなかった。
それは、目に見えにくい細部への配慮が、自分自身の在り方を律する土台になると理解していたからである。

整っていない席に無造作に腰を下ろすことは、礼を軽んじる行為とみなされる。
孔子は、外から見えないような一瞬の行動にも、自分を律する規律を通わせていた。


原文とふりがな付き引用

「席(せき)正(ただ)しからざれば、坐(ざ)せず。」


注釈

  • 席正しからざれば:座席や敷物の位置が乱れていること。礼にかなわぬ状態。
  • 坐せず:そのまま座らず、まずは整えてから行動するという意味。
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