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心と知性を一つにして、道と一体となれ

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■引用原文(日本語訳)

「私にのみ意を置け。私に知性を集中せよ。その後、あなたはまさに私の中に住むであろう。疑問の余地はない。」
(『バガヴァッド・ギーター』第12章 第8節)

■逐語訳

私にのみ心を向けよ(マイイ・エーヴァ・マナ・アードハツ)、
私に知性(ブッディ)を集中させよ。
そうすれば、
あなたは必ず私の中に生きることとなる。
これにいささかの疑いもない。

■用語解説

  • 意を置く(マナスの集中):感情・欲望・執着を手放し、心を対象(神・使命)に落ち着けること。
  • 知性の集中(ブッディ・ニヴェーシャ):思考や判断力をもって、目的に理性的にコミットすること。
  • 私の中に住む(マッ・ニヴァシシャシ):神と一体になる/神聖な存在と精神的に融合すること。比喩としては「信念と一体化する」こと。
  • 疑問の余地はない(ナ・サンシャヤハ):確実性・信頼性の強調。ギーターの中でもたびたび登場する言い切り表現。

■全体の現代語訳(まとめ)

「心を私(神)に向け、知性もまた私に集中させよ。そうすれば、あなたは確実に私と一体になるだろう。それについて疑う余地はない」――クリシュナはこう力強く断言する。

■解釈と現代的意義

この節では、「感情(心)」と「理性(知性)」の両方を神に向けるよう勧められています。
つまり、単なる信仰(心の向き)だけではなく、思考・判断(知性)もまた一致していなければ、真の一体化(信念に生きる状態)は得られないということです。

これは現代的に言えば、気持ちと頭の方向が一致したときに、人は最大の力を発揮するという原理でもあります。心と理性がバラバラなとき、迷いや空回りが起きるのです。

■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
一貫性のある意思決定感情(志)と知性(戦略)を両立させることで、納得感と実効性のある行動が可能になる。
理念への統合的コミットメントビジョンに「共感(心)」し、かつ「論理的に納得(知性)」したとき、社員やチームは本当の意味でコミットできる。
集中力と確信行動の選択肢が多い現代においても、「何のために、なぜそれを行うのか」が心と頭の中で一致している人は強い。

■心得まとめ

「心と知で、信じるものに生きよ」
感情だけでも、理屈だけでも、人は揺らぎやすい。
だが、心と知性の両方が一つの目的に向かっているとき、人は揺るぎない力を得る。
ビジネスでも人生でも、「信じる使命に心と頭を一致させて生きること」が、真に道と一体となる方法であり、疑う余地なき成功の源である。

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