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一心に尽くす者を、道は見捨てない

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■引用原文(日本語訳)

「それら私に心を注ぐ人々にとって、私は遠からず生死流転の海から彼らを救済する者となる。アルジュナよ。」
(『バガヴァッド・ギーター』第12章 第7節)

■逐語訳

アルジュナよ――
私に心を集中させている人々に対して、
私はほどなく、
生と死の繰り返しという大いなる海(サムサーラの海)から、
彼らを救い出す者(救済者)となる。

■用語解説

  • 心を注ぐ(マイイ・アーヴェーシャ):全存在を神に向け、他に迷わぬ一途な精神集中。
  • 生死流転の海(サムサーラ・サーガラ):生まれては死に、死んでは生まれる輪廻の連鎖。苦悩・迷い・欲望の象徴。
  • 救済(タラヤミ):海を越えさせる、導き出すこと。転じて、悟り・自由・安穏への導き。
  • 遠からず(ナ・チラット):時間を要せずに、すみやかに。誠実な実践者への即応を示す。

■全体の現代語訳(まとめ)

クリシュナは、「私に一心に心を向ける者たちを、私は早晩、生死や迷いの大海から必ず救い出す」とアルジュナに約束する。
信仰と行為をもって誠実に歩む者は、決して見放されることがない。

■解釈と現代的意義

この節は、「一心に向き合う者への守護と保証」を語っています。
人生という荒波、苦難や迷いに満ちた海のような日々にあっても、信念を貫き、誠実に尽くす者は、必ず道に導かれる――という強い信頼のメッセージです。
自己努力がむなしく感じる時にこそ、この言葉は力となります。

■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
苦境での信念維持長期的なプロジェクトや困難な局面でも、「信じる使命」に集中し続ければ、やがて道は拓ける。
信頼と報い組織や顧客への誠実な行動は、すぐに報われなくとも、必ず評価と信頼となって返ってくる。
リーダーの役割真摯に尽くすメンバーに対して、救済=支援の手を差し伸べることは、リーダーの責務でもある。

■心得まとめ

「誠を尽くす者に、道は必ず応える」
生死・成功失敗・期待と不安――この繰り返しの中で、信じる対象にすべてを預け、一心に尽くす者は、決して見捨てられない。
ギーターは、結果の保証ではなく「誠実な道を歩む者に必ず助けがある」という本質的な安心を授けてくれます。
ビジネスでも人生でも、誠の力は必ず未来を切り拓く――その確信をもって進むべきなのです。

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