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知をもって一体となる者


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■原文

これらの人々はすべて気高い。しかし、知識ある人は、まさに私と一心同体であると考えられる。というのは、彼は専心し*、至高の帰趨である私に依拠しているから。
(第7章・第18節)


■書き下し文

これらの人々はすべて気高し。されど知ある者は、まさに我と一心同体なるものと見なされる。なぜなら、彼は我に専心し、至高の帰趨たる我に依拠しておるゆえに。


■現代語訳(逐語/一文ずつ)

  • これらの人々はすべて気高い。
     → 私を求める四種の人々(悩める者、知を求める者、利益を求める者、知識ある者)は、皆それぞれに尊い存在である。
  • しかし、知識ある人は、まさに私と一心同体であると考えられる。
     → だが、その中でも真に知る者は、私と本質的に一体と見なされる。
  • というのは、彼は専心し、至高の帰趨である私に依拠しているから。
     → なぜなら彼は完全に私に心を集中させ、私を人生の最終目的として依り所にしているからである。

■用語解説

  • 気高い(マハートマナハ):精神的に優れた、高貴な魂を持つ者。
  • 一心同体(ヴィシュマナ・アートマ):自己と神とが分離のない存在であること。
  • 専心(エーカ・バクティ):一つの対象(神)に心を集中させること。
  • 至高の帰趨(パラーム・ガティム):究極的な目的地、解脱や神との合一。

■全体の現代語訳(まとめ)

私を求める四種の人々はみな尊く高貴であるが、特に智者は私と一体であると見なされる。彼は私にひたすら心を集中させ、私を究極の目的として生きているからである。


■解釈と現代的意義

知と信愛の融合により、神と自己との境界が消え、完全なる一致に至る。この章は「知識ある人=自己を超えて神の目的と一体化した人」であることを示している。深く理解し、なおかつ心からその存在を信じることが、最も気高い道とされる。


■ビジネスにおける解釈と適用(個別解説付き)

  • ビジョンに心から共鳴し、集中できる人が最も信頼できる人材である
     → 単に行動や成果を出すだけではなく、組織の理念や志を「自分のもの」として完全に内面化し、共に歩む者は真に価値あるパートナーである。
     → 「理念と一体化した人は、もはや組織そのものである」
  • 深い知と集中が、組織を次の段階へ導く
     → 経営者やリーダーは、「なぜそれをするのか」に対する深い理解と集中力を持つ人物を育て、共に志すことが鍵となる。
     → 「知と信が一つとなった者が、未来をつくる」

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