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偉大さは、頑なさのなさに宿る

孔子は、いわゆる“人間くささ”を乗り越えた、極めて円満な人格の持ち主だった。
その特徴は、「四つのことをしない人」——すなわち、

  1. 思い込みで動かない(意)
  2. 結果を決めつけない(必)
  3. がんこにならない(固)
  4. 自己中心にならない(我)

という姿勢に表れている。

私たちはつい、「自分の考えに固執する」「これしかないと断定する」「感情に引きずられる」「我を張って人とぶつかる」といった態度に陥りがちだが、孔子はそうした偏りを避け、常に柔らかく、謙虚な心で人と接した。

柔軟で、開かれていて、こだわらず、傲らない。
これこそが、真に人を導く者の人格である。


原文(ふりがな付き)

「子(し)、四(し)を絶(た)つ。意(い)するなく、必(ひつ)するなく、固(こ)なるなく、我(が)なるなし。」


注釈

  • 意(い)するなく…主観や思い込みにとらわれないこと。
  • 必(ひつ)するなく…何事にも「必ずこうだ」と決めつけない柔軟さ。
  • 固(こ)なるなく…頑なでなく、融通がきく姿勢。
  • 我(が)なるなし…自我を抑え、他人に対して謙虚でいること。
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