孟子は、柳下恵が三公という高い地位を得るか失うかに関わらず、自分の生き方や考え方、行動を変えなかったことを称賛した。柳下恵は、地位や名声を追い求めることなく、常に自分の信念を守り続け、外部の影響に流されることはなかった。孟子は、地位や権力のために自分の志や信念を変えることは、決してすべきではないと教えている。
「孟子曰(もうし)く、柳下恵は、三公を以て其の介を易えず」
「柳下恵は、三公の地位を得るか失うかという問題があっても、自分の生き方、考え方、行動を決して変えることはなかった」
孟子は、地位や状況に流されることなく、志を貫くことこそが真の人間の生き方であると強調した。
※注:
「三公」…太師・太傅・太保のこと。天子を補佐する最高位の官職。
「介」…生き方、考え方、行動、または信念や操守を指す。
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