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マーケティング分析とは

事業とは市場を相手にした活動そのものだ。ゆえに、市場に関する情報と、そこに対して自社がどうアプローチしているかを示す情報は、経営者にとって欠かせないものと言える。

まず、外部情報についてだが、これは各種の刊行物や調査活動によるデータを総合的に分析する必要がある。ただし、このテーマについては「販売戦略・市場戦略編」で既に触れているため、本書では取り扱わない。ここでは「自社の市場活動」の現状分析に焦点を絞ることとする。

「自社の市場活動」の分析については、これを「マーケティング分析」と定義することにする。

私の提案でこれらの分析を実施してみると、社長にとってこれまで想像もしていなかったような意外な発見が数多く得られるものだ。ここからは、各分析項目について具体的な説明に移ることにする。

本書で取り上げる分析は以下の通りとする。

  1. 市場の地位分析
  2. 売上高年計および半年計
  3. 売上高ABC分析
    1. 商品別売上高ABC分析
    2. 得意先別売上高ABC分析
  4. セールスマン訪問状況分析
  5. 商品総合分析
  6. 売上状況分析

これらの分析は、どの企業でもあまり実施されていないのが現状だ。

マーケティング分析は、自社の市場活動の状況を把握し、戦略的な意思決定を下すための分析です。以下、主要な分析項目について説明します。

1. 市場の地位分析

自社の市場における位置づけや競争優位性を把握します。市場シェア、競合企業の動向、自社の強み・弱みを明確にし、競争環境での立ち位置を確認します。

2. 売上高年計および半年計

年次と半年ごとの売上高の推移を分析し、季節性やトレンドを把握します。これにより、売上の変動要因や売上予測の精度向上に役立てます。

3. 売上高ABC分析

売上高を構成する要素を分類し、重要な商品や顧客を明らかにします。

  • 商品別売上高ABC分析:売上高に基づいて商品をA(主力商品)、B(中堅商品)、C(低貢献商品)に分類し、どの商品が売上を支えているかを把握します。
  • 得意先別売上高ABC分析:顧客を売上の重要度ごとに分類することで、重要顧客や成長が期待できる顧客がわかります。

4. セールスマン訪問状況分析

セールスマンの訪問頻度や訪問結果を分析します。各セールスマンの活動量と効果を可視化し、営業効率や売上への貢献度を評価します。

5. 商品総合分析

商品ごとの売上や利益貢献度、在庫状況などを総合的に分析し、製品ラインアップの強化や改善の方針を立てます。

6. 売上状況分析

期間ごとの売上状況を詳細に分析し、売上増減の要因を明らかにします。商品別、顧客別、地域別などの切り口で詳細に見て、販売戦略を最適化します。


これらのマーケティング分析を通して、社長は事業の現状を正確に把握し、戦略的に次の一手を考えることが可能になります。また、具体的な数字と事実に基づいた経営判断ができるようになります。

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