経営理念は、企業運営において必須のものと思われがちですが、最初は「あってもなくてもよい」のです。
多くの経営者が経営計画書を作る際に理念からスタートしようとしますが、それは順序が逆です。
理念は、経営計画書に基づいて具体的な方針を実行し、その積み重ねがレベルアップする中で、結果として形づくられるものです。
つまり、理念は「実行の果て」にたどり着くものであり、最初から無理に作る必要はありません。最初は仮でいいです。
経営理念よりも重要な「実行」と「現場対応」
ビジネスの現場では、以下のプロセスが重要です。
- 社長が方針を決定する
経営者が現実的かつ明確な方針を定め、会社全体の指針とします。 - 社員がその方針を実行する
方針を実行に移すことで、実際の成果を生み出します。 - 結果に基づいて対応する
実行の結果を分析し、必要に応じて改善や修正を行います。
この繰り返しの中で、企業文化は自然と形成されていきます。理念があっても方針がなければ進むべき道が定まりませんし、方針があっても社員が動かなければ成果は得られません。
理念は「形」ではなく「行動」でつくる
経営理念は、紙に書いて壁に掲示すれば誰でも簡単に作成できます。しかし、掲げただけでは企業文化は生まれません。企業文化とは、社員全員が行動を通じて築き上げていくものだからです。
理念や文化が生まれるのは、次のプロセスによります。
- 明確な方針が設定されること
- 方針が実行され、その結果が蓄積されること
- 実行の中で社員が経験を重ね、価値観を共有すること
これらを積み上げた結果、企業文化や理念が自然と形づくられるのです。
結論
経営理念は、企業の未来を指し示すものではありますが、無理に先に作る必要はありません。重要なのは、まず実行すること。明確な方針を基に全社員が行動を起こし、その結果を繰り返し積み重ねることが、理念と文化を育てる最良の方法です。
理念の策定にこだわるよりも、行動と実行を優先し、現場で生まれる成果を基に企業文化を醸成していきましょう。
各論の先に経営理念がある
経営理念はあってもなくても構いません。
経営計画書をつく際、経営理念からつくろうとする社長がいますが、理念は後回し。経営計画書に記された方針を実行し各論が積み重なり、ひとつずつレベルが上がっていった先にあるのが経営理念です。
経営理念は方針を実行し続けた結果、たどり着くものです。ごちゃごちゃ考えない。頭は使わない。手を使って真似ただけ。
多くの社長が経営理念をつくらなければ企業文化は育たないと思っているようですが、それは大きな間違い。
実際のビジネスの現場では社長が方針を決定し、社員が実行し、出た結果に対応し、それを繰り返した先に初めて企業文化が生まれるのです。
いくら立派な経営理念があっても方針を決めなければ、企業文化は生まれませんし、方針があっても、社員がそれを実行しなければ企業文化は醸成されていきません。
経営理念は、紙に書いて貼り出せば、誰でもどこでも作れます。ですが企業文化は、社員全員で実行しながらつくりあげていくものなのです。
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