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道理を生きる者は、どんな嵐にも守られる


目次

🔖 原文(日本語訳)

「道理を実践する人を、つねに道理が守る。
大雨が降るときに傘が守ってくれるようなものである。
道理をよく実践すると、このすぐれた利益がある。
道理を実践する人は悪いところ(=地獄)におもむかない。」
――『ダンマパダ』第1章「双句品」第6偈


📝 逐語訳

  • 道理を実践する人:真理・倫理・自然の法則(ダルマ)に従って生きる人。
  • つねに道理が守る:その人は行動によって、自ら守られる存在となる。
  • 傘が守ってくれるようなもの:大雨の中で傘を差すように、道理の実践は人生の防御となる。
  • 悪いところ(地獄)におもむかない:道理に背かない生き方をすることで、苦しみに満ちた境遇・来世を避けられる。

🧩 用語解説

用語意味
道理(ダルマ)宇宙の法則、倫理的秩序、人間としての正しい在り方。仏教における真理・教えそのもの。
守る危険や苦しみから保護し、安心と利益をもたらすこと。
大雨・傘人生における困難や試練(大雨)、それを防ぐのが実践される道理(傘)。
地獄来世での苦しみの報い。現世においても精神的苦悩や社会的破滅の象徴としても理解できる。

🌐 全体の現代語訳(まとめ)

真理や倫理を実際の行動で実践する人は、常にその道理によって守られる。それは、大雨の中で傘を差すように、自らが築いた行為の力が人生の盾となる。こうした生き方を貫く者は、死後の苦しみ(地獄)からも免れ、安心と利益を得るのだ。


💡 解釈と現代的意義

この偈は、「正しい行いは、見えない守りとなって人生を支える」という教訓を与えています。道理とは単なる知識ではなく、日々の実践を通してこそ、自分を守る力となるのです。現代社会においても、誠実・公平・非暴力・共感といった行動指針は、人としての信頼を築き、結果として困難から守られる基盤を作ります。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈・適用例
企業文化倫理を重んじる企業風土は、法的リスクや社会的批判から自然と守られる。
リーダーシップ公正で道理にかなった判断を積み重ねることが、部下の信頼と組織の安定につながる。
リスクマネジメント不正や誤魔化しでの短期的回避よりも、透明性と道理に則った対応こそが、長期的なリスクを回避する。
自己保身の誤りうわべの防御や嘘ではなく、「正しい行動」が結果として自分を守る最善の防御となる。

✅ 心得まとめ

「道理は、実践する者の傘であり、鎧である。」

困難な時こそ、その人の「行い」が問われます。
日常で積み重ねた道理ある選択と行動が、いざというとき自分を守り、安らぎの道へと導いてくれるのです。
それは現世だけでなく、死後の世界においても報われる――まさに「見えない傘」としての真理の力なのです。

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