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すべてを手放したとき、真の自由が訪れる


目次

📜 原文(第五七節)

前でも捨てよ。後でも捨てよ。中間でも棄てよ。
生存の彼岸に達した人はあらゆることがらについて心が解脱していて、
もはや生れと老いとを受けることが無いであろう。


🔍 用語解説

用語解説
前・後・中間過去・未来・現在、または三世(過去・現在・未来)におけるすべての執着や想念のこと。時間的概念を超越することを意味する。
捨てる(棄てる)執着を手放すこと。物質的なものだけでなく、記憶、願望、期待、現在の感情も含む。
生存の彼岸迷いの生存(輪廻)を超えた解脱の境地、すなわち涅槃(ニルヴァーナ)。
生れと老い輪廻転生の中にある生老病死の苦。仏教的には「四苦八苦」の根幹。

🧠 解釈と現代的意義

この句は、「過去の後悔」「未来への不安」「今への執着」といった、時間に結びつく三つの束縛をすべて捨て去ることの重要性を説いています。

時間の流れに心を縛られたままでは、**真の自由(解脱)**は訪れない。
「前(過去)でも捨てよ」とは、後悔・誇り・記憶への執着の否定。
「後(未来)でも捨てよ」とは、期待・不安・計画への囚われからの自由。
「中間(現在)」すらも、所有や感覚への執着として捨てよという、徹底した手放しの教えです。


💼 ビジネスへの応用と視点

観点応用と実践例
過去にとらわれないかつての失敗や成功に縛られず、今の判断を曇らせない。
未来に固執しない成功計画やKPIへの過度な執着を離れ、「いま」に集中する。
現在の執着も見直す地位・役割・所有物といった「今ここ」のアイデンティティも、あくまで仮のものと捉える。
リーダーの在り方すべてを一度手放した心境で物事を見る人こそ、最も冷静で力強い判断ができる。

✅ 心得まとめ

「捨てよ、すべてを。そして自由であれ」

・過去の栄光も、
・未来への願望も、
・今この瞬間の心地よささえも――

心を縛るものは、すべて手放せ。

解脱とは、「どこにも依らない心」。

そのとき、あなたははじめて、
「もう生まれる必要のない存在」となる。

永遠に揺るがない、真の自由人として。


📖 引用出典

『感興のことば(ウダーナヴァルガ)』第二九章 第五七節
「過去・未来・現在」の三世を捨てよという、仏教思想における時間超越の完成句


🧘‍♂️ 実践のための内省の問い

  • 今、自分は「過去」に執着していないか?
  • 「未来」に希望や不安を託しすぎていないか?
  • 「今この瞬間」にすら、何かに依存していないか?
  • すべてを手放したとしても、なお自分でいられるか?
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