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心を一つにして念じ続けよ――集中が魂を高みに導く


■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「常修のヨーガに専心し、他に向わぬ心によって念じつつ、人は神聖なる最高のプルシャに達する。」
――『バガヴァッド・ギーター』第8章第8節


■逐語訳

「不断にヨーガ(精神統一)を修し、心が他に向かうことなく、
常に私(至高の存在)を念じている者は、
やがて神聖で至高なるプルシャ(人格神)に到達する。」


■用語解説

  • 常修のヨーガ(アビャーサ・ヨーガ)
     「繰り返し行うヨーガ」すなわち、意識を常に神(真理)に向ける継続的な精神修練。習慣としての瞑想・集中。
  • 他に向わぬ心(アナンニャ・チェータサ)
     他の対象に心が逸れない、ブレない一心の集中状態。執着や迷いがない状態。
  • 念じつつ(スマラン)
     常に思念し続けること。記憶し、意識に保ち続けること。
  • 最高のプルシャ(パラム・プルシャム)
     最高神、あるいは宇宙の根源的存在(クリシュナ自身)。人格神としての至高の存在。

■全体の現代語訳(まとめ)

継続してヨーガを修め、心を一つの対象(神)に集中させる者は、
その一途な念いによって、やがて神の境地――至高の存在に至ることができる。
これは、信仰と集中の継続こそが、魂の最終目的地を決定するという教えである。


■解釈と現代的意義

この節は、「一貫した集中の力」と「習慣的な精神鍛錬」の価値を語っている。
日常の中で心が逸れることは多いが、そこを整え、継続的に意識を高みに向けることができれば、
人はやがて神性に近づく。
これは単なる宗教的教えではなく、心の訓練と方向づけの重要性を説いた普遍的な原則である。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
集中力と継続性ビジョンや目標に意識を集中し、それを日々の行動において習慣化していけば、大きな成果と高次の達成感が得られる。
ぶれない判断軸方針や価値観が一貫していれば、外部の変化に惑わされず、長期的に信頼されるリーダーとなる。
精神的スタミナの構築忙しさやストレスの中でも、繰り返し「自分の原点」に戻る習慣があれば、心が疲弊せず持続可能な働き方ができる。

■心得まとめ

「集中し続ける者に、魂の高みは開かれる」

目的に向けて心を集中し、継続的に意識を整え続けること――
それは信仰の実践であると同時に、日常のあらゆる目標達成の基本でもある。
ビジネスにおいても、理念・ビジョン・志に対して常に意識を保ち、他に心を奪われない者こそが、真の成果と信頼を得るのである。

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