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情けは巡って、自分の福となる

この世を上手に生きていくには、他人に一歩譲る心が大切である。
一見、後退に見えるその一歩が、実は自分が先に進むための土台となる。
また、人に対して完全を求めず、少し寛大な心を持って接することが、
結果として自分の人生を豊かにしてくれる。
人を利することは、遠回りのようでいて、実は自分自身を利する最も確かな基礎なのである。
「情けは人のためならず」とは、まさにこのこと。


「世(よ)に処(しょ)するに一歩(いっぽ)を譲(ゆず)るを高(たか)しと為(な)す。
歩(ほ)を退(しりぞ)くは即(すなわ)ち歩を進(すす)むるの張本(ちょうほん)なり。
人(ひと)を待(ま)つに一分(いちぶん)を寛(ひろ)くするは是(これ)れ福(ふく)なり。
人を利(り)するは実(じつ)に己(おのれ)を利するの根基(こんき)なり。」


注釈:

  • 世に処する(よにしょする)…社会で生きていくこと、人と関わって日常を送ること。
  • 譲るを高しと為す…譲り合いこそが尊い態度であるという価値観。
  • 張本(ちょうほん)…物事の出発点、原因。ここでは「譲ることが進歩の原点になる」という意味。
  • 人を待つに一分を寛くする…他人に対しては多少の不足や欠点を受け入れ、寛大に接する。
  • 根基(こんき)…人生や成功の基礎。善意の行為が、将来の自己の豊かさにつながる土台となる。
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