友とつきあうなら、せめて三分の侠気――
弱きを助け、正義を貫こうとする心を持っていてほしい。
また、人として魅力ある存在であり続けるには、
どんなに世間に揉まれても、せめて一点の「素心」――純粋な心を
失わずに保っていたい。
人は力や知識ではなく、義侠心と真心にこそ惹かれるのである。
「友(とも)に交(まじ)わるには、須(すべか)らく三分(さんぶん)の俠気(きょうき)を帯(お)ぶべし。
人(ひと)と作(つく)るには、一点(いってん)の素心(そしん)を存(そん)するを要(よう)す。」
注釈:
- 俠気(きょうき)…義侠心。困っている人を助け、不正に立ち向かう精神。友情に厚く、裏切らない気風。
- 三分の俠気…完璧でなくてよいが、少なくともそれくらいの義侠心を持っていてほしいという表現。
- 素心(そしん)…素朴で偽りのない心。世俗に染まらず、純粋で誠実な本心。
- 一点の素心…わずかでも失ってはならない誠実な心の核。人間の魅力の源泉ともいえる。
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