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目に見えぬ真理を思い、揺るがぬ心を保て

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■引用原文(日本語訳)

ただし、不滅で、説明され得ず、非顕現で、いたる所にあり、不可思議で、揺ぎなく、不動であり、堅固なものを念想する人々、
(『バガヴァッド・ギーター』第12章 第3節)

■逐語訳

ただし――
不滅で(アクシャラ)、言語で表すことができず(アノーデーシャ)、五感に感知されず(アヴィヤクタ)、遍在し(サルヴァトラガ)、想像を超え(アチンティヤ)、揺るがず(クータ・スタ)、動かず(アチャラ)、そして堅固(ドゥルラバ)なものを念想する人々もまた……

(※第4節に続く文ですが、第3節としての主題部分はここです)

■用語解説

  • 不滅(アクシャラ):決して朽ちることのない、永遠の存在。
  • 説明され得ず(アノーデーシャ):言語や概念で捉えられない本質的な真理。
  • 非顕現(アヴィヤクタ):姿や形を持たない、可視世界に現れない存在。
  • いたる所にあり(サルヴァトラガ):宇宙全体に遍在すること。
  • 不可思議(アチンティヤ):思考や推論を超越した存在。
  • 揺ぎなく(クータスタ):常に同じ状態を保ち、変化しないこと。
  • 不動(アチャラ):いかなる外的影響にも動じないこと。
  • 堅固(ドゥルラバ/スティラ):崩れず、確かな基盤を持つもの。

■全体の現代語訳(まとめ)

ただし――永遠で、言葉で表現できず、姿も形もなく、どこにでも存在し、理解を超え、決して動かず変わらず、しっかりと安定した存在を、心の中で念じる人々もまた、尊い修行者である。

(※本節は第4節と合わせて評価が示されますが、本節自体においては「そのような対象を想う人々」が主語となっています)

■解釈と現代的意義

この節は、見えるもの・分かるものだけに頼らず、見えざる原理や真理を信じ、心に据える姿勢の大切さを語っています。

それは、目に見える成果や評価に振り回されず、不変の価値や信念を中心に据えて生きることを意味します。現代においても、「理屈や形にできないものを尊ぶ心」「変わらない価値への信頼」を持つことが、揺るがぬ人生の軸となるのです。

■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
理念経営売上や数字で測れない「信頼」「誠実さ」「価値創造」などの見えざる原則に従って意思決定する。
不確実な環境下の信念混乱や不透明な状況でも、「普遍的な価値」や「長期的ビジョン」を心の拠り所にすることで、ぶれない行動が可能となる。
ブランディング目に見えるロゴや広告ではなく、「言葉にしがたいけれど確かに伝わる価値」を育てることで、真のブランド力が構築される。

■心得まとめ

「見えぬものを信じる者が、動じぬ心を得る」
不滅で形のない原理――それは、信頼、誠意、理念、愛といった「目に見えぬ力」です。
それを心の軸に据える者こそ、どんな状況でも動じることなく、堅固な人生・ビジネスを築くことができる。
目先の成果に迷わず、不変の価値に心を定めて行動せよ――それが真のヨーガの道です。


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