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よいものに素直に感動し、喜びを共にする

孔子は、人と一緒に歌うとき、相手の歌が上手だと感じたら、すぐに自分の声を止めて、その人に最初からもう一度歌ってもらった
そして改めて、その歌に心から調和するように一緒に歌ったという。
これは、よいものを見たときに素直に認め、さらにその喜びを深めようとする心のあり方を示している。
「私が」「自分も」という自己主張よりも、“善”を尊び、そこに自らを合わせようとする姿勢は、孔子の人格そのものだといえる。
この態度は、音楽に限らず、優れた人・言葉・行動に出会ったときの謙虚さと感動を大切にする心として、現代にも通じる美徳である。


原文・ふりがな付き引用

子(し)、人(ひと)と歌(うた)いて善(よ)しとすれば、必(かなら)ず之(これ)を反(かえ)せしめ、而(しか)る後(のち)、之(これ)に和(わ)す。


注釈

  • 人と歌いて善しとす … 相手の歌声や表現がすばらしいと感じたとき。
  • 反せしむ … 最初からもう一度歌ってもらうこと。繰り返させる。
  • 和す … 一緒に歌に加わること。調和して参加する意。
  • この表現は、物事に対して素直な感動と尊敬の心を持ち、それを共有する喜びを示している。
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