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徳ある人との出会いが、自分を磨いてくれる


目次

🔖 原文(日本語訳)

「徳行をたもっている人々に会うのは楽しい。
博学な人々に会うのは楽しい。
解脱していて再び迷いのうちに生れることのない真人に会うのは楽しい。」
――『ダンマパダ』第1章「双句品」第23偈


📝 逐語訳

  • 徳行をたもっている人々に会うのは楽しい:品位と道徳を日々実践している人物との出会いは、心を洗い、自らを省みる機会となる。
  • 博学な人々に会うのは楽しい:知識と理解に優れた人と語らい、学びを得ることは、人生を豊かにする。
  • 解脱していて再び迷いのうちに生れることのない真人に会うのは楽しい:煩悩から離れ、輪廻を越えた悟りの人と出会うことは、最高の霊的恩恵である。

🧩 用語解説

用語意味
徳行(シーラ)正しい行い・節度・品性。仏教における戒律や道徳の実践。
博学(バーフサッカ)仏典や真理、倫理に通じ、広く深い知識を持つ人。知識だけでなく、その知を実践できる人。
真人(アラハット)解脱した聖者。煩悩を断ち、二度と生死の苦海に戻らない究極の存在。
楽しい(スカ)心からの安らぎ、喜び、平穏の感覚。人と人との尊い交流から得られる幸福。

🌐 全体の現代語訳(まとめ)

正しい行いを実践する人に出会うことは、自分を正すきっかけになる。
知識と理解に満ちた人と会えば、思考が広がり、視野が深まる。
そして、もし解脱を得た聖者に出会えたなら、それは人生の中でもっとも尊い「光」に触れたことに等しい。
よき人との出会いは、人生最大の学びと喜びの源である。


💡 解釈と現代的意義

この章句は、「人との出会いが人生を変える」という真理を静かに伝えています。
特に現代では、情報の多さゆえに「誰と出会い、誰から学ぶか」が人生の質を大きく左右します。
ここで示されるのは、「徳ある人」「知のある人」「霊的に成熟した人」との出会いこそが、人生を根本から高める縁であるという智慧です。


🏢 ビジネスにおける解釈と適用

観点解釈・適用例
人間関係倫理的・誠実な人物との関係を大切にすることで、自然と自分も磨かれていく。
メンタリングと学習経験と知識に富む人物(上司・先輩・顧客)と接し続けることで、知性と実践力が育まれる。
ロールモデル自己確立した人物の考えや姿勢に触れることで、自らの軸を築く指針になる。
採用と人材育成知識だけでなく、人間性と成熟度の高い人材との出会いと共育を重視することで、組織文化が良くなる。

✅ 心得まとめ

「徳のある人に学び、知のある人に問う。そして、志ある人と共に歩め。」

この世で本当に嬉しい出会いとは、「自分の成長を促してくれる人」との出会いです。
人間関係とは単なる付き合いではなく、自分を映す鏡であり、育ててくれる道場でもあります。
だからこそ、誰とつながるか、誰を敬うかが、人生の質を決めるのです。


この第23偈は、「出会いと人物の尊さ」を描いた重要な句です。

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