目次
■原文(日本語訳)
「私はあなたに、この理論知と実践知を余すことなく語ろう。
それを知れば、この世で他に知るべきことは何も残らない。」
■書き下し文
「私はあなたに、この理論知と実践知を残らず語るであろう。
それを知れば、この世には、他に知るべきことは何も残っていない。」
■現代語訳(逐語・一文ずつ)
- 私はあなたに、
- 理論としての知識(理論知)と、
- 実際に経験し修行によって得る知識(実践知)を、
- すべて余すことなく語るだろう。
- あなたがそれを知れば、
- この世の中で、他に知るべきことは何も残っていない。
■用語解説
- 理論知(ジュニャーナ jñāna):書物や教え、理屈によって得られる知識。
- 実践知(ヴィジュニャーナ vijñāna):体験や行動を通じて体得される、実感を伴う智慧。
- 語る:ここでは神(クリシュナ)による完全な啓示を指す。
- 他に知るべきことはない:真理が包括的・究極的であることを意味する。
■全体の現代語訳(まとめ)
「私は、理屈だけでなく体験に基づく真理もすべて語ろう。それを理解すれば、あなたは人生において他に学ぶ必要がないほどの完全な智慧を得ることになる。」
■解釈と現代的意義
知識には、頭で理解する理論と、体験で得る実感の両面があり、それが統合されたとき、真の知となる。この節は、「知ること」そのものの究極的価値を示しており、学びの完成像を示している。
■ビジネスにおける解釈と適用
- 座学だけでは不十分。実務があってこそ真の知識に:戦略理論を学ぶだけではなく、現場での実行と検証によって本当の理解が深まる。
- すべてを見通す統合知こそが経営判断の鍵:理論と実践をつなぎ、俯瞰的かつ現実的に物事を判断できるリーダーが求められる。
- “すでにある知”を活かし尽くす姿勢:新しい情報ばかり追い求めるよりも、得た知識を深く掘り下げて行動につなげることで、真価が現れる。
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