目次
■原文
それぞれの信者が、信仰をもってそれぞれの神格を崇めようと望む時、私は各々の信仰を不動のものとする。
（第7章・第21節）
■書き下し文
それぞれの信者が、信仰をもって、それぞれの神格を崇敬しようと望むとき、私はその者の信仰を確固たるものとする。
■現代語訳（逐語／一文ずつ）
- それぞれの信者が、
→ 各人がそれぞれの宗教的傾向や個性をもって、 - 信仰をもってそれぞれの神格を崇めようと望む時、
→ 信心の心をもって、自分にふさわしい神を崇拝しようとするときに、 - 私は各々の信仰を不動のものとする。
→ 私（クリシュナ／至高者）は、その信仰が揺るがぬように裏づけ、確固たるものにしてやる。
■用語解説
- 信者：神に心を寄せ、信仰する者。ここでは特定の神格を信仰対象とする人。
- 神格（デーヴァ）：自然力や特定の徳性を象徴する神々。至高神以外も含む。
- 信仰を不動にする：精神的な確信を強化し、その道を全うできるようにする働き。
- 私（アハム）：語り手であるクリシュナ。真理・至高神の象徴。
■全体の現代語訳（まとめ）
人がそれぞれの神を信仰しようと願うとき、私はその人の信仰心を強め、揺るぎないものにする。
■解釈と現代的意義
この節では、神々を信仰する心そのものが至高者（クリシュナ）によって裏づけられていることが示されています。たとえ信仰対象が至高神でなくとも、その心の誠実さに応じて信仰は支えられるという、寛容で包摂的な宗教観が表れています。真理へ向かう多様な道が、神の恩寵のうちにあるとする考えです。
■ビジネスにおける解釈と適用（個別解説付き）
- 個々の信念や価値観を尊重する
→ 組織では、社員一人ひとりが信じる価値や目標を大切にすることで、内発的なモチベーションが育つ。
→ 「多様な信仰があっても、それぞれが意味を持つ」 - リーダーは部下の信念に光を与える存在であれ
→ 上司は部下の目標や働く理由を理解し、その思いを支えることで、結果として忠誠や熱意が生まれる。
→ 「信じる道を照らすのが、真のリーダーの役割」 - 信仰（価値観）に応じた制度設計
→ 組織文化や制度は画一的ではなく、社員が多様な価値観を持つ前提で柔軟性を持たせるべき。
→ 「信念に応じた支援が、信頼を築く」
コメント