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許す心が、人を守り、己を高める

人の小さな過ちを責めないこと。
人が隠したいことをわざわざ暴かないこと。
そして、人が忘れたい過去の失敗や悪事をいつまでも記憶し続けないこと。

この三つを守る者は、自然と徳を養い、品格を高めることができる。
さらに、無用な恨みを買わず、争いや害からも遠ざかる。

記憶よりも寛容を。
批判よりも理解を。
それが、人格を磨き、平穏を得るための大切な道である。


原文(ふりがな付き)

人(ひと)の小過(しょうか)を責(せ)めず、人の陰私(いんし)を発(あば)かず、人の旧悪(きゅうあく)を念(おも)わず。三者(さんしゃ)、以(もっ)て徳(とく)を養(やしな)うべく、亦(また)以て害(がい)に遠(とお)ざかるべし。


注釈

  • 小過(しょうか):軽い過ち。失敗の中でも特に些細なもの。
  • 陰私(いんし):人が人に知られたくないプライベートなこと。心の内や秘密。
  • 旧悪(きゅうあく)を念わず:人がすでに反省して忘れたい過去の過ちを、思い出し続けたり、蒸し返したりしない態度。
  • 徳を養う:人格を練り、高めること。
  • 害に遠ざかる:恨みや復讐、トラブルといった人間関係上の害を避けられること。

パーマリンク(英語スラッグ)

  • forget-past-forgive-more(過去を忘れ、寛容を)
  • no-blame-no-harm(責めなければ害もなし)
  • cultivate-mercy(慈しみを育てる)

この条文は、「人を許す」ことの深い効用を説いています。
それは相手のためだけでなく、むしろ自分自身の徳や平穏のための選択であることがわかります。

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