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永遠なるものを観る眼


■引用原文(日本語訳)

聖バガヴァットは告げた。
「最高の主は万物の中に等しく存在し、万物が滅びても滅びることはないと見る人、
彼は〔真に〕見るのである。」
(『バガヴァッド・ギーター』第13章 第27節)


■逐語訳

真に見る人とは、
「最高の存在(至高の主=パラマートマン)」がすべてのものの中に平等に宿っており、
たとえそれらの物体が滅んでも、
その存在自体(主)は決して滅びることはない――
と理解している者のことである。


■用語解説

用語意味
最高の主(パラマ・イーシュヴァラ)神、至高の存在、変わらぬ意識。
等しく存在(サマム・ティシュタティ)あらゆる存在の中に、区別なく宿っていること。
滅びても滅びない肉体や物質は変化・消滅しても、本質的な自己・真理は変わらない。
真に見る(パシャティ・サ・パシャティ)物の本質、永遠不変の真実を見抜いている状態。

■全体の現代語訳(まとめ)

真理を見る者とは、
どんな存在にも同じ「神なる意識」が等しく宿っており、
その物質的形が消えても、その本質は決して消えることがないと見抜く人である。
「目に見える変化の奥に、不変なるものがある」と理解することこそ、
真の洞察力であるとクリシュナは説く。


■解釈と現代的意義

この節は、「変化する現象」と「変わらない本質」を区別できるかどうか、が“真に見る”という智慧であると教えています。
すべての生命や出来事の背後に、永遠不滅の意識(神/真我)が宿っていると知る人は、
失敗・死・変化・終わりに動揺することなく、平安と尊重の心を持ち続けることができます。
これは、物の“奥”を見る深い洞察を意味します。


■ビジネスにおける解釈と適用

視点解釈と応用例
変化に対する視点製品やトレンドは変わっても、そこにある「価値の本質」や「顧客の思い」は変わらないと見ることで、軸のある判断ができる。
人間関係の本質理解部下や同僚の表面的な態度ではなく、その奥にある可能性や善性を見ることが、真のリーダーシップにつながる。
ロングタームの視野一時的な損益や浮き沈みに左右されず、普遍的価値に基づいた判断と継続ができる力。
価値観経営利益だけでなく、「本質的価値」や「存在意義」に目を向けることで、事業も人も持続可能になる。

■心得まとめ

「形は滅びても、本質は永遠に生きている」

『バガヴァッド・ギーター』は、「真に見る者」とは、
移り変わるものに心を奪われず、
すべての中にある変わらぬ神性・本質を見つめ続ける者であると説いています。
この智慧を持てば、私たちは動じず、尊重を失わず、変化の中にも確かな希望を見出すことができるのです。


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