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権勢も名誉も、時の流れには抗えぬ――すべては流転する


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■原文(第11章 第26節)

そして、これらドリタラーシュトラの息子たちはすべて、
王たちの群とともに、
またビーシュマ、ドローナ、カルナ(御者の子)、
わが軍の他の偉大な戦士たちも、
あなたの恐ろしい口へと突入していく。


■逐語訳(一文ずつ訳す)

  • ドリタラーシュトラの息子たちは皆、(サルヴェー・テー・ドリタラーシュトラ・プトラー)
  • 王たちの群とともに、(サハ・ラージァムシ・チャ・サハー)
  • またビーシュマ、ドローナ、カルナ、(ビーシュモ・ドロナス・ータ・カルナス)
  • 私の軍の他の優れた戦士たちとともに、(タタニヤエ・チャピ・ユドダヴィーラー)

■用語解説

用語解説
ドリタラーシュトラの息子たち盲王ドリタラーシュトラの子(カウラヴァ族)、とくにドゥルヨーダナらを指す。
ビーシュマクル族の最年長にして最強の戦士。正義と忠義の象徴的存在。
ドローナ王子たちの師であり、名高い軍師。教師であるが敵方について戦う。
カルナ(御者の子)太陽神の子であるが、出自の秘密から御者の家に育てられた。ドゥルヨーダナの親友にして最大の戦士。
軍の指導者(ユッダヴィーラー)偉大な戦士・英雄たち。名を知られた戦争の指導者たち。

■全体の現代語訳(まとめ)

ドリタラーシュトラの息子たちすべてが、
王たちの軍勢とともに、
またビーシュマ、ドローナ、御者の子カルナも、
わたしの軍における他の偉大な戦士たちとともに、
あなた(神)の恐ろしい口へと突き進んでいく。


■解釈と現代的意義

この節は、英雄たちでさえ、時の流れ=神の意志の前には抗えないということを示しています。
最強の戦士、名誉ある王、賢き軍師――彼らですら、“神の摂理”という巨大なうねりの中では飲み込まれる存在に過ぎないのです。

この表現は、単なる恐怖の演出ではなく、**「歴史の必然」「運命の不可避性」**を象徴しています。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
権力の限界名声や地位のある人間であっても、組織の方針転換や外的要因には抗えない。
栄光の移ろい今日の英雄も、明日の歴史の一幕となる。いかに栄誉を得た者でも、時代とともに去る。
組織変革の象徴リストラ・再編・改革の波に、従来のトップ層が巻き込まれることはしばしばある。
慢心への戒め実力や地位に安住することなく、つねに変化への準備と謙虚さを持つべきという警鐘。

■心得まとめ

「偉大なる者も、時の流れには飲まれる」

名声ある者、力ある者であっても、
それは永遠には続かない。
どれほどの実力者でも、変化と運命のうねりの中でその地位は揺らぐ。
だからこそ、今の立場に奢らず、未来への備えを怠らぬことが真の強さである。

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