企業の成長を支える基盤は、社員一人ひとりの成長にあります。しかし、実際には多くの社員が会社の方針や経営計画書を十分に活用できていないのが現状です。
計画書を持っているだけでは意味がなく、それをどう活かすかが重要です。当社では、社員が計画書の意義を理解し、自ら行動に移せるよう、独自の教育プログラムを設けています。
強制的な学びの仕組みを取り入れつつ、最終的には自主性を引き出す。その具体的な取り組みをご紹介します。
勉強会を通じた方針の浸透
企業において「経営計画書」を作成し、社員に持たせることは一般的です。しかし、単に計画書を携帯させるだけでは、会社の方針が実行に移されるわけではありません。
中には、計画書を一度も読まずにいる社員もいるかもしれません。この状態では、どれだけ素晴らしい経営計画書を作成しても、実際の効果はほとんど期待できません。
そのため、経営計画書を「単なる紙の資料」ではなく「実際に機能する道具」にすることが重要です。具体的には、社員が経営計画書を活用し、会社の方針を確実に実行できるようにするための教育が必要です。
教育の本質:強制と自主性のバランス
サービス業において、会社の成長は社員一人ひとりの成長なくして実現できません。しかし、多くの人にとって、学ぶことは決して楽しいものではありません。
自発的に勉強する社員を期待するのは非現実的です。だからこそ、私たちは「強制的な学び」を推進しています。
たとえば、小学校や中学校では、すべての子どもが必ず通う義務があります。これは、教育が社会にとって必要不可欠なものであり、個人の意思に委ねてはならないからです。
同様に、企業内教育も社員が避けられない「義務」として位置づけるべきだと考えます。強制されることがなければ、それは「教育」ではなく、単なる「自己啓発」に過ぎません。
形から心へ:強制から自主性へ
当社の教育方針では、「全員参加」が基本です。最初は形だけの参加であっても、強制的に行動するうちに、徐々にその意味や重要性に気づき、自主性が芽生えていくことを期待しています。
これは、「形を整えることで心を育てる」という考えに基づいています。人は初めから自発的になれるわけではありません。行動を通じて成長するのです。
小学校は誰もが必ず行かなければなりません。中学校もそうです。なぜならそれが義務がから。義務教育とは強制です。
強制しないものに教育という言葉を使ってはいけないが私の考え方です。強制しないものは、自己啓発と言います。
ですから我が社における教育の概念は、全員に強制させるが基本です。形から入って、心に至る。人は初めから自発的にはなれません。形を強制され、実施する過程で意味に気づき、そこでようやく自主性を身につける。
インセンティブを活用したモチベーション向上
もちろん、ただ強制するだけでは社員のモチベーションを維持することは難しいでしょう。そこで当社では、勉強会の出席や他のイベントへの参加をポイント制にし、その成果を評価に反映しています。
ポイントが一定数に達した社員には、例えば5万円分の旅行券といったインセンティブを用意しています。これにより、社員が意欲的に学び続けられる仕組みを整えています。
何の見返りも与えず強制だけすると、社員は逃げます。そこで勉強会への出席回数をポイント制にし、取得ポイントを評価に反映しています。他のイベントのポイントと合計して100ポイントになると、5万円の旅行券と引き換えます。
まとめ
強制から始まる教育は、社員にとって負担に感じる場合もあるかもしれません。しかし、形だけの参加でも、その継続が最終的には心の変化や成長を促します。
当社では、経営計画書を道具として活用し、教育を通じて方針の徹底を図りながら、社員一人ひとりの成長をサポートしています。これが、会社と社員が共に成長するための基盤となるのです。
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