誠実であろうとする者は、自らを省みることを怠らない。他人に助言するとき、それは真心から出たものだったか。友と接するとき、信を失う行いはなかったか。学びが不十分なまま、人に知ったふりをして教えていなかったか。
これらを日々自問し、心を整える者は、確かに少しずつ、しかし着実に高みへと向かっていく。
「吾(われ)は日に三(み)たび吾(わ)が身(み)を省(かえり)みる。人(ひと)の為(ため)に謀(はか)りて忠(ちゅう)ならざるか。朋友(ほうゆう)と交(まじ)わりて信(しん)ならざるか。習(なら)わざるを伝(つた)うるか」
省みることを忘れたとき、人はたちまち傲りに流される。慎みと内省こそ、真の成長を導く礎である。
※注:
- 「忠」…真心をもって相手のためを考えること。
- 「信」…偽りなく、誠実であること。
- 「習わざるを伝う」…自ら学びきっていないことを、知ったふりで人に教えること。
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