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我が社の事業を創る:事業経営の本質と正しい経営姿勢

事業経営で陥りやすい誤りと、正しい事業経営のあり方がある。

目次

正しい事業経営とは何か

マネジメントの誤り、過剰な設備投資、不適切なコスト管理、そして見通しの甘い新規事業への参入等によって、その結果、思わぬ損害をこうむる可能性が高まる。

このような失敗は、多くの経営者が陥りやすい「内部管理偏重」の罠に起因している。彼らは内部管理を経営そのものと錯覚してしまったのである。

しかし、それらの失敗から得た貴重な教訓をもとに正しい方向へと軌道修正を図り、見事に立て直しを果たすことができる。単なる再生にとどまらず、高収益企業への道を進み始めることが可能である。

一度誤りを経験し、その過ちに気づき正しい姿勢に戻った社長は、非常に強い。なぜなら、同じ過ちを繰り返す心配がまったくなくなるからだ。

古い資料を整理しているときに、かつての原価計算の資料が出てきたそうだ。それを見た途端、あまりに腹立たしくなり、勢いでその資料をめちゃくちゃに引き裂き、足で踏みつけてしまったという。

A社の再生の過程を振り返ると、内部管理の改善などは一切行っていないことがわかる。

それどころか、A社は次々と内部管理の仕組みを手放している。

これまで内部管理を徹底的に試みた結果、それが単なるムダにとどまらず、事業経営の妨げにしかならないことを、身をもって痛感したからである。

社長の役割と正しい姿勢

T社の革新の核心は、事業構造の転換にあった。顧客のニーズに焦点を絞り、自社の体質を踏まえたうえで、高収益を生む構造へと脱皮することが目的だったのである。

社長自らが革新の先頭に立ち、その結果、収益は驚くほどの速さで向上した。それと同時に、社員の姿勢もまったく変わってしまったのである。

私が「社長次第で会社はどうにでもなる」と言うのは、まさにこうした状況を指しているのである。

T社の例が示すように、事業経営とは、まず顧客の要求に焦点を合わせ、社長の意思と責任のもとで、事業構造そのものを高収益型へと変革することである。

そして、その新たな事業構造を基盤に、収益を上げるための必要な活動を展開していくことが求められるのである。

とはいえ、高収益型事業構造の原理原則は一つであっても、その具体的なパターン(型)は業種や業態、規模によって千差万別である。

さらに、客観情勢の変化に対応するためには、そのパターン自体も変革していく必要がある。それに伴い、求められる活動もさまざまに変化していくのだ。

さらに、こうした変革を実現するために、社員をどのように動機づけ、社長の意図に沿った行動をとらせるかという難題がある。多くの会社の社長にとって、これが大きな悩みの種となっているのである。

また、事業経営に欠かせない「資金」の調達と運用についても、最終的には常に社長自身がその解決にあたらなければならないのである。

このように、事業経営は広範かつ非常に複雑であり、極めて流動的なものだ。これをすべて社長が一手に引き受けようとすれば、結局何も成し遂げられなくなってしまう。

そうであるならば、社長は自らに課せられた困難な役割を果たすために、基本的な決定と方針の提示に専念し、具体的な実施は他に任せるべきである。

さらに、社長の人生観や使命感、性格が進むべき方向を決定づける。社長の哲学や性格に合わない事業は成功するはずがないからである。

こうしたさまざまな基本的認識をもとに、「社長は何をしなければならないか」という課題に対して、総合的に解明をしなければならない。

事業の経営とは何か、正しい社長の姿勢とは何かを考え抜き、事業を繁栄へと導きながら、社長としての社会的責任を果たしていく。

私たちは、事業経営とは何か、正しい社長の姿勢とは何かを常に考え、これを通じて企業の繁栄と社会貢献を実現することが求められている。

※内部管理マネジメントを行うことで、間違った経営をすることになってしまう。
※正しい姿勢に返ることにより、高収益企業への道を歩み始めることになる。
※一度過ちを悟って、正しい姿勢に返った社長は強い。同じ過ちは2度と繰り返さないから。
※立ち直りの過程で全く内部管理の改善は行なっていない。
※内部管理を捨てていく。内部管理を散々試みた末に、そうしたものが単なる無駄だけでなく、事業経営において全くの邪魔物であることを、骨身に徹して思い知らされているからである。
※まず事業構造を変えること。それも顧客の欲求に焦点を合わせ、我が社の体質を踏まえて高収益構造へ向かう。

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