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連結会計の総合問題の解き方

連結会計の総合問題では、親会社と子会社の個別財務諸表を基に、連結修正仕訳を適用し、連結精算表を作成していきます。以下に手順をまとめ、ポイントと例題を用いた解説を示します。


連結会計総合問題の解き方:手順

1. 支配獲得日の連結修正仕訳

  • 投資と資本の相殺消去: 親会社の「投資勘定」と子会社の「資本金」・「利益剰余金」を相殺します。
  • のれんの発生: 相殺消去で差額が生じた場合、借方に「のれん」を計上。
  • 非支配株主持分: 子会社の純資産のうち、非支配株主に帰属する部分を計上。

2. 支配獲得日後1年目の修正仕訳

  • 開始仕訳: 支配獲得日の連結修正仕訳を再適用。
  • のれんの償却: 発生したのれんを償却(通常は10年間の定額法)。
  • 非支配株主持分の変動: 子会社の当期純損益や配当の影響を計上。

3. 支配獲得日後2年目の修正仕訳

  • 開始仕訳: 前期末までの修正仕訳を再適用。
  • 当期の修正仕訳:
  • 内部取引(売上・仕入、債権・債務)の相殺。
  • 未実現利益の消去。
  • 貸倒引当金の修正。
  • 子会社配当の調整。

4. 連結精算表の記入

  • 個別財務諸表欄: 親会社と子会社の個別財務諸表の金額を転記。
  • 消去・振替欄: 連結修正仕訳を記入。
  • 連結財務諸表欄: 個別財務諸表欄と消去・振替欄の加減後の金額を記入。

5. 各財務諸表欄の完成

  1. 連結貸借対照表: 純資産は連結株主資本等変動計算書の値を移記。
  2. 連結損益計算書: 非支配株主に帰属する当期純損益を考慮。
  3. 連結株主資本等変動計算書: 当期首残高+当期変動額=当期末残高。

例題解説

例1: 支配獲得日の連結修正仕訳

  • P社がS社株式を720円で60%取得(支配獲得)。S社純資産は資本金800円、利益剰余金400円。
  • 修正仕訳:
借方: 資本金                 480円  (800円 × 60%)
借方: 利益剰余金             240円  (400円 × 60%)
借方: のれん                  0円  (差額720 - 720)
貸方: 投資勘定               720円

例2: 未実現利益の消去

  • P社がS社に2,400円販売(原価に20%利益)、期末棚卸高に240円分残存。
  • 未実現利益の計算: 240円 × 20% = 48円
  • 修正仕訳:
借方: 売上原価               48円
貸方: 商品                   48円

例3: 貸倒引当金の修正

  • P社がS社に売掛金300円、貸倒引当金5%(15円)。
  • 修正仕訳:
借方: 貸倒引当金             15円
貸方: 貸倒引当金繰入         15円

例4: 子会社配当の修正

  • S社が200円配当、親会社持分60%、非支配株主持分40%。
  • 修正仕訳:
  1. 配当の相殺(親会社分):
借方: 剰余金の配当          120円
貸方: 受取配当金            120円
  1. 非支配株主持分の減少:
借方: 非支配株主持分当期変動額 80円
貸方: 剰余金の配当          80円

精算表作成のポイント

貸借対照表欄

  • 資産と負債の項目は、個別財務諸表+連結修正仕訳で記入。
  • 純資産は、株主資本等変動計算書から移記。

損益計算書欄

  • 収益と費用項目は、個別財務諸表+連結修正仕訳で記入。
  • 親会社株主に帰属する当期純利益を算出。

株主資本等変動計算書欄

  • 当期首残高+当期変動額で当期末残高を算出。
  • 非支配株主持分の変動も計上。

試験対応のコツ

  1. 資料を分類: 支配獲得日、支配獲得後1年目、当期の修正ポイントを整理。
  2. 順序を守る: 支配獲得日の仕訳 → 開始仕訳 → 当期修正仕訳 → 精算表記入。
  3. 計算精度を高める: 特に未実現利益や非支配株主持分の計算に注意。
  4. 形式に従う: 貸方項目をカッコ付きで記載するなど、形式に従う。

これらの手順を守れば、連結会計の総合問題に対応できます。

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