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清らかな生を貫いた者は、死をも超えて澄んだ世界へ至る

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■引用原文(日本語訳)

「ところで、身体を持つ者(人間、個我)は、純質が増大した時に死ねば、最高〔の真理〕を知る人々の汚れなき世界に達する。」
(第14章 第14節)
*汚れなき世界=「光明の界」「善なる者たちの世界」「サットヴァ的存在が集う浄らかな次元」とも解釈される。


■逐語訳

この肉体をもつ存在が、純質(サットヴァ)が支配している状態で死を迎えるならば、その魂は、至高の真理を知る者たちの、穢れなき清浄な世界へと赴くのである。


■用語解説

  • 身体を持つ者(dehī):肉体を持つ魂、すなわち人間・個我(ジーヴァ)。
  • 純質が増大した時(sattve pravṛtte):心が明澄で調和し、知性と徳が高まっている状態。
  • 死ぬ時(kalebaraṁ tyajati):肉体を手放す、つまり死を迎える瞬間。
  • 汚れなき世界(amalaṁ lokam):穢れのない清浄な次元。高次の霊的存在たちが住まう場所、または解脱に近い領域。

■全体の現代語訳(まとめ)

もし人が、心が澄み、知性が満ち、徳のある「純質」が優勢な状態で人生を終えるならば、その魂は高次の清浄な世界、真理に至った者たちの住む次元に到達する。つまり、どのような心の状態で生を終えるかによって、魂の行く先は異なる。


■解釈と現代的意義

この節は、「死に際の心の状態がその後の運命を決定づける」という霊的な教えを示しています。しかしこれは死に限らず、「人生の節目」や「一つの役割の終わり」の際にも同様に当てはまります。純質が支配する状態――つまり、心が静かで清明、利他的で、知性と理解に満ちた状態――で物事を終えられる人は、次の段階にも清らかに進むことができるという智慧です。


■ビジネスにおける解釈と適用

観点適用例
プロジェクトの締め方急ぎ・怒り・不満のまま終わらせるよりも、感謝・理解・冷静さを持って完了すれば、次の仕事にも良い流れが生まれる。
退職や異動などの節目離職や異動を“納得と感謝”の中で終えると、次のステージでの信頼と運が引き寄せられる。
心のコンディション管理日常業務の積み重ねの中でも、「心が澄んだ状態で行動する」ことが、人生やキャリア全体の質を高める。
リーダーの去り際清らかに去る者は、敬意と信頼を残す。激質や暗質ではなく、純質を湛えて次世代に託すことが、真の継承。

■心得まとめ

「終わり方が、その人のすべてを決める」
純質が満ちた状態で人生を終える者は、穢れなき世界に向かう。それは死に限らず、日々の仕事・対話・関係・プロジェクトにも当てはまる。心静かに、感謝と理解の中で物事を締めくくる――この姿勢が、人生とキャリアを高貴なものへと導く。


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