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学を国の礎とせよ、天下にその徳を及ぼせ
儒学をもって国を興し、徳をもって世界を導く 貞観二年、太宗は国家の学問制度を抜本的に改革し、孔子を先聖とする国学の制度化を断行した。孔子廟を国子監(国立大学)に設け、礼典に基づいて孔子を「先聖」、顔回を「先師」とし、礼器・舞踏もすべて制度... -
学を政の礎とせよ
文学と儒学をもって、政治を磨く 太宗は即位の初期、ただ武力で国を治めるのではなく、学問を重んじる政治の基盤を築こうとした。その象徴が、正殿の東に設置された「弘文館」である。 ここには、文才と儒学に優れた人々を全国から選抜し、彼らには本来の... -
禍福は門から入らず、己が招くもの
身を滅ぼすのは、環境ではなく心の欲である 貞観十六年、太宗は側近たちに向かって、古人の戒めの言葉を引用しながらこう説いた。鳥は高い木の枝に巣を作り、魚は深い水底の穴に棲む――にもかかわらず人に捕らえられるのは、すべて餌に釣られて出てきてしま... -
富よりも、徳を求めよ
国家の富は銭にあらず、人にあり 貞観十年、治書侍御史・権万紀が太宗に対し、銀鉱を採掘すれば数百万貫もの利益が国に入ると進言した。しかし太宗は、この提案を一蹴し、権万紀の官職をその日のうちに剝奪した。 太宗はこう語る:「私は天子として、ただ... -
罰とは、人目にさらすことの力を知れ
実刑よりも、恥を知ることが人を改めさせる 貞観六年、右衛将軍・陳万福が、九成宮から長安へ向かう途中、宿駅の官舎にあった小麦粉数石を違法に奪い取るという小規模ながら不正な行為を行った。それに対し太宗は、法によって処罰するのではなく、あえてそ... -
財多ければ、志を失う
富を持つより、志を持て 貞観四年、太宗は高官たちに向かって、己が日々努力するのは民を思う心だけでなく、臣下たちが安泰に生き続けることを願ってのことだと語った。天を仰ぎ、地を踏みしめるごとに、身を慎み、法を守り、私利を戒めよ――それが為政者の... -
欲に溺れれば、国も身も滅ぶ
小さな欲に目を奪われ、大きな徳を失うなかれ 貞観二年、太宗は「真に財を愛する者は、不正によってそれを失うような愚は犯さない」と語った。高位の官僚たちは十分な俸給を得ているにもかかわらず、わずかな賄賂に手を出し、地位も名誉も失ってしまう。こ... -
命より重いものなど、ない
財を惜しみ命を惜しまぬ者は、笑われて終わる 貞観の初年、太宗は側近にこう語った。「人は、輝く珠玉をもったいなく思い、大切にする。雀を射るのにそれを使えば、惜しいと思う。それなのに、生命という何より大事なものを、金銭と引き換えに差し出す者が... -
民の声は、聞かねば届かぬ
天下は財ではなく、民心によりて保たれる 貞観十一年、侍御史・馬周は、太宗の治世に潜む危うさを真っ向から諫言した。太宗が天下を平定した功績は確かであるが、徳がまだ十分に積まれていないため、民の信頼が揺らぎつつあることを訴えた。表向きの治安と... -
意見を求めるなら、問い詰めるなかれ
真の直言は、寛容の中に生まれる 貞観十八年、太宗は「臣下は往々にして君主の顔色を伺い、甘言をもって取り入ろうとする。私は自らの誤りを正すためにこそ、率直な意見を聞きたい」と側近たちに語った。 しかし、散騎常侍の劉洎は冷静に指摘した――「陛下...