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連坐は悪を隠す温床となる
―『貞観政要』巻三より:太宗の統治観より 🧭 心得 上に立つ者が、すべての過失に責任を負わされれば、組織は真実を隠す方向へ傾く。貞観十四年、戴州刺史・賈崇の部下が**「十悪(重大犯罪)」**に相当する罪を犯したため、御史により賈崇ま... -
安きにいて危うきを思え――隋の失敗を他山の石とせよ
―『貞観政要』巻三より:魏徴の名諫より 🧭 心得 国を保つは、国を興すより難しい。だからこそ、繁栄の時こそ、慎みと省みが必要である。魏徴は、太宗の政道の行き過ぎ――感情に左右された刑賞や過度な贅沢志向――に警鐘を鳴らした。そして、「... -
功あれども、法をもって裁く
―『貞観政要』巻三より 🧭 心得 法の前に、誰もが平等でなければならない。たとえ国家の創業を支えた功臣であっても、罪を犯せば法によって裁かれる――それが公正な政治の根幹である。貞観九年、高甑生は上官である李靖の命令に背き、さらには... -
法の背後にある人の心を見よ
―『貞観政要』巻三より 🧭 心得 法は形式ではなく、情理と人間性に寄り添うものでなければならない。貞観五年、太宗は司法制度の運用における形式主義を厳しく戒め、「律文のみに拠って罪を定めてはならない。人の心と情状を酌むことこそ、真... -
君たる者は、徳を以って天下を治めよ
―『貞観政要』巻三より 🧭 心得 法を超えた義により、人の上に立つ者は己を慎まねばならない。張蘊古の死刑と「大宝の箴」は、君主がいかに怒りを抑え、慎重に権力を行使すべきかを深く示している。太宗は、一時の感情により法に照らせば死刑... -
忠義を乱す声に、耳を貸すな
―『貞観政要』巻三より 🧭 心得 上下の秩序と忠義は、社会の安定を支える根幹である。太宗は、奴婢が主人を謀反で告発した事例を取り上げ、「このような風潮は忠義を壊すものであり、社会秩序を根本から揺るがす」として厳しく戒めた。仮に謀... -
命を裁くには、慎重にして寛大たれ
―『貞観政要』巻三より 🧭 心得 人の命を断つ判断には、最大限の慎重さと公正が求められる。太宗は、「死んだ者は生き返らない」として、死刑の判決には寛大さと簡素さをもって臨むべきだと語った。成績評価を気にして厳罰に走りがちな司法官... -
民が耕し、家に礼があれば、国は豊かである
―『貞観政要』巻二より 🧭 心得 真の国の富とは、宮殿の壮麗さや財貨の多寡にあるのではなく、民が安心して田畑を耕し、家族や隣人との間に礼が行き届く社会にこそ存在する。貞観十六年、穀物が豊作となり価格が下落したことを受け、太宗は「... -
縁起よりも民の営みを尊べ
―『貞観政要』巻二より 🧭 心得 国家の行事は、吉日や縁起よりも、民の暮らしと時節に即して行うべきである。貞観五年、皇太子の成人式(冠礼)を二月に行うことが吉とされ、儀仗の準備に民を徴用する案が出された。しかし太宗は、春の農繁期... -
民を思う心が、天に通じる
―『貞観政要』巻二より 🧭 心得 天災に直面したとき、為政者は責任を他に転嫁せず、自らに災いを引き受ける覚悟を持つべきである。貞観二年、長安で干ばつとイナゴの害が発生した際、太宗は禁苑で実際に穀物を視察し、イナゴを手に取って「民...