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人との関わりは、徳をもって選べ
礼装で泥に座るな──志を汚さぬ“選別力” ― 仕えるにも、交わるにも、道義に外れた相手ではならぬ ― 孟子は、伯夷という古代の聖人を例に挙げ、その徹底した道義的選択の姿勢をこう紹介します。 伯夷の四つの姿勢 正しき君でなければ仕えず → ただ地位や権... -
善を共にすること、これ君子の最上の道
「我を捨て、善を取る──共に学び、共に創る君子の道」 ― 自分の善に固執せず、他人の善を取り入れてともに進め ― 孟子は、歴代の賢者たちの「善の受容と実行」の姿勢を例に挙げて、こう語り始めます。 子路 ― 過ちを指摘されて喜ぶ人 「子路は、他人から自... -
他人を責めず、己に返れ
― 的を外しても、怨むべきは人ではなく、自分の備えである ― 孟子は語る。 「仁者の態度は、弓を射る者のようである」 古代中国において、「射(しゃ)」は単なる武芸ではなく、人格修養の手段とされていた。仁者とは、この「射」の姿勢そのものを生き方と... -
仁に生きることは、最も誇り高き選択である
― 人に使われることを恥じるなら、仁を行うしかない ― 孟子は、まず孔子の言葉を引いてこう語る。 「人は仁の中に身を置くことが最も美しい」「もしそれを知っていながら、自ら進んで仁を選ばないとしたら、その者に“智”はない」 つまり、仁は**ただの道徳... -
技術は人を作る。ゆえに職は慎んで選べ
― どの道を選ぶかが、あなたの“仁”のありかを決める ― 孟子は語る。 「矢をつくる職人(矢人)は、鎧をつくる職人(函人)よりも不仁というわけではない」 つまり――どちらも、ただの“技術者”であって、人格に優劣があるわけではない。しかしその「心の向か... -
四端は徳の芽――拡げ育てれば、天下をも保てる
― 善はあなたの中に、すでに芽吹いている ― 「徳の芽を育てよ──“四端”が人と組織を成長させる」 孟子は前章に続いて、人間に本来的に備わる「四端(したん)」――善の芽について、次のように整理する。 人に備わる「四端」とは 心のはたらき対応する徳内容... -
惻隠の心なきは人にあらず
― その心の動きに、人間らしさが宿っている ― 孟子は語る。「人にはみな、人に忍びざるの心がある」 そのことは、ある一つの具体的な場面を想像すれば、はっきりするという。 たとえば――不意に、幼い子どもが井戸に落ちそうになるのを見たとする。 その瞬... -
人には誰しも“忍びざるの心”がある
― 思いやりを政治に活かすことで、天下は自然と治まる ― 孟子は断言する。 「人は皆、人に“忍びざるの心”を持っている」 この「忍びざるの心」とは――他人の不幸や痛みを、見過ごすことができない心。すなわち、思いやりや同情の情である。 孟子は、こうし... -
民に慕われれば、敵などいなくなる
― 真の王者とは、天下の敵をつくらぬ「天の代行者」である ― 孟子は、前章で説いた五つの政治の要点(人材登用・商業・交通・農政・住宅政策)を受けて、こう語る。 「もし、誠実にこの五つのことを実行できたならば――」 その時、周囲の国の民までもが、そ... -
民が悦ぶ国づくりとは、軽い税と公正な人材登用から始まる
― 財を奪うより、人心を得よ ― 孟子は、民の心を得る政治について次のように説いた。 人材登用:賢を尊び、能を用いる君主が賢者を尊び、有能な人物を実際に政治の場に就かせれば、天下の士(し)、すなわち有志ある知識人・人材は皆悦び、その朝廷に仕え...